◯ ワンチャンス | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト

ワンチャンスを観た。あの有名な素人参加テレビ番組の中で最も成功した一人、ポールポッツの伝記は細かく丁寧な脚本と配役の見事さで、前半オペラ歌手を真剣に目指す下りまでは秀逸。終盤畳み掛ける不幸の連続と歌番組出演のラスト走り過ぎて感動とまではいかない。パバロッティに『君には才能がない』と言われるまでは、目が離せない。失意の主人公が製鉄所で働く姿はJ・アーチャーの傑作短編『アラカルト』の主人公重なる。展開がグッと現実的になる後半は、妻役アレクサンドル・ローチが作品を支える。作劇が面白いなぁ〜と見ていたら監督は傑作コメディ『プラダを着た悪魔』のデビッド・フランケル。TVショーをクライマックスにしてはいるが頼ってない作り方良い。歌の吹き替えはポールポッツ本人で聴かせる。欧米にはこんな風に何本も音楽映画の傑作がある