昨日、年長者俳句大会がありました。選者8人の選句の間、主催の長崎北ロータリークラブの会員である箏曲家による琴の体験会があり、われらが川岡末好さんも舞台に登りました。
見事な演奏ぶり。新たな箏曲家誕生?の瞬間でした。
大会の結果は
〈天賞〉句に生きて句に生かされて敬老日(徳永桂子)
〈地賞〉一粒の命あつまり稲熟るる(田中蔦枝)
〈人賞〉この地球(ほし)に戦火の絶えず大夕焼(前川弘明)
ちなみに川岡さんの句は
・詫びながら抱くがごとく墓洗ふ
が一人特選、一人並選に入りましたが、入賞はなりませんでした。
会場で川岡さんの句集頂きました。初学の頃から順に➉まで発刊予定だそうです。(ノアの本、隣に置かせて頂きました。末好さんごめんなさい)
句集に「謝りてただ謝りて墓洗ふ」の句も見えます。
いろんな形の悲しみ、苦しみがあったのでしょう。 
・寒月やこころの底の過去の罪 
・色変へぬ松の下なる父の墓
・大義捨て小義に生くや憂国忌 
あてねと同世代の作者。
・終戦日父は刀を叩き折る
あてねの父は海軍航空隊でした。終戦日の父を特別に記憶していません。ただ、北海道の戦友Nさんから欠かさず年賀状が届き、子どもの頃、戦艦「霧島」を描いてくれたこと、腕に女性名とおぼしき入墨があったのを覚えています。
・父掘りて母摺り下ろす自然生
あてねは決して親孝行ではありませんでしたが、父母を重ねて読みました。 
・のし餅や母とさすりし頃のこと
祖母と同じことをしたこと、思い出しました。   
・草刈りて九十九島の海ひろぐ 
うまい句だなぁと。
軍港佐世保で宅配の仕事をされている作者。  
・佐世保港軍艦背にして夏祭  
・宅配や声かけ合ひて冬ぬくし
・ドア開けて台風圏へ出勤す
末好さん、寝ないで物書きしてるのかと思わせる人で、そのバイタリティーには感服します。
・部屋中に本と資料や獺祭忌
武士を思わせるところも感じます。
・武士きどり潜る紅葉の大手門 
      ◇
ちなみに、年長者大会、あてねは一人特選、一人並選でした。
・打ち水を少し下さいわたしにも
昨年は
・秋の途中命の途中猫と僕
ノアを詠んだ句で天賞頂きました。
そのノアも今は亡く…。幾人かの人と命の途中です。 
ちなみに、こんな猫の句がありました。作品集であてねの隣に記載されています。
・新涼や猫一匹分広き部屋(篠原帆波)
二人の選者の特選で佳作賞に入りました。