キョロキョロ今回もご訪問くださりありがとうございます。



・・・・・・ああっ、分かりました」

次回続く

両手を動かし、あの世で跪いているであろう侍のキズを治す施術を始める。

施術などと言っても最近はとても簡単な手の動きに変わる。

とは言っても前と同じで私の意思で体を動かせているのではないから何とも言えない。

そうこうするうちに両手の動きも止まり、施術は終わった。

これまでと違い施術の際に上げる叫び声も聞かぬ間に。

「うっ、ここは、どこですか?あのうここは?うわーっ、えらいお花畑でございますねー、えらい、綺麗なお花がいっぱい。うわーっ、匂いがいいわっ、ここは。うわーっ、見渡す限りお花畑でございますねー、ここは。」(怨霊の逝く三途の川)

「そこは、お花畑なのか?」

「ささ、さようでございます。おお、うわっ、キレイ!!綺麗な花がいっぱい、いっぱい咲いていますわっ。」

「そこには、その他には何があるのだ」

「そ、その他に?その他に、と云うのは、あなた様はどこから?私に喋りかけているのでございますか」

「お前の頭の上じゃ」

「あ、あたまの上?うわっ、ままマブシイ!!な、なんですか、こんなところに、た、たいようじゃないな?光ですか?なな、なんで?」

「その光がわれじゃ」

「ええっ、あ、あなたさま、おひかり様でございますか?」

「そうじゃ、光じゃ」

「ああっ、かか、カミサマ、ど、どうして私?こんなきれいなところに?おお、おるのでしょうか?いい、いままで私はなにをしていたか?私は、今まで、と云うより・・・私はお城から帰る途中に、お茶屋があって、そこでさけをのんで・・・うたたねをしとって・・・そ、そのうたたねをして目が覚めたら・・・あらっ、こんなとこ?初めてのところでございます」

「そうか、うたた寝をして、酔っ払ってそこまで逝ったのだろう」

「さ、さようでございますかねーわたし、いや、こんなとこ視るのも初めてでございます」

「お前の前に居る人間は視えるのか?」

「にんげん?いや、ここには誰もおりませんよ」

「桂 為五郎と云う人間は知っているのか」

「知っておりますが、あれがどうしたのですか?」

「いや、別に、では知っているのは知っていると言うことなのだな」

次回続く