横浜の戦後復興の真っ只中で刹那を熱く全力で駆け抜けた、

表も裏も知り尽くし、酸いも甘いも嚙み分ける、

横浜の戦後を知りつくした人、

若くして野毛のキャバレー支配人となった、

松葉好市さんが語る横濱よもやま話を、

小田豊二さんが記録した著書、

聞き書き 横濱物語

 

 

印象に残った言葉、耳を傾けるべきと感じた言葉を紹介します。

 

『もう横濱を、これ以上発展させないでほしい ・・・

   発展の裏には、衰退がついて回るってことをお忘れのようです。

   たとえば、横浜駅西口が発展すれば、伊勢佐木町通りがみるみる衰退するわけで、

   今で言えば、みなとみらいのおかげで、野毛や元町の元気がなくなってきた。

   人生ってそんなもんでしょ。

   若いうちに羽振りがよかった方が年取って元気がなくなったり、

   きれいだった女性ほど、老けやすいですからね。・・・

   何事もいつかツケが回ってくる。

   この世はすべてツーペイになっていると思うんですけどね。』

* ツーペイ = 差し引きプラスマイナスゼロ ・・・ 結局お互いさま という意味

 

今一度、足を止めて、冷静に考えること、それは横浜に限ったことではありません。