No.431 事故に遭遇したけど何もできなかった事 | NPO法人NMA

No.431 事故に遭遇したけど何もできなかった事

森村@NMAです。


丁度去年の今頃だったと思います。
駅に向かう途中、No.2 危険な横断歩道 2 の横断歩道に着いたときでした。

救急車と消防車とそして沢山の人だかりが出来ていて、それらが囲む中央には
高速道路の柱に衝突したセダンの車が有りました。

衝突した衝撃で、前方が押しつぶされていて、ドアも壊れていて
おまけに車から煙が出ていました。
車内にはハンドルに顔をうずめてグッタリしている男性の方が・・・・。
今から消防隊と救急車が車内の方の救出作業を始めようとしている時みたいでした。

少し離れた場所に、もう一台車が停まっていて、オロオロしている男性が居ました。
そのうちパトカーもやって来たのですが、警察官とその男性とが話し始め
この事故の相手方なのだと分かりました。

状況を見た感じだと、恐らくどちらかが信号無視で交差点に進入して、
出会い頭に衝突しそうになって・・避けた方が柱に衝突した感じでした。

救出作業は扉が中々開けられず、難航していて・・・
何時までもこの場所に居るわけにはいかないので、気になりながらもその場を去りました。
既に救急車が来ている状態でしたが、ただ見ているだけだった。

翌日、車が衝突した柱の場所には花が添えられていました。
残念ながら亡くなられたみたいで、いたたまれない気持ちになりました・・・。

駅に行く度に必ず通る場所なので、ここを通るとき、心の中で手を合わせています。
一年経った今でも、その柱には、事故の時に着いたらしき油のシミが残っています。
それを見るたびに、ハンドルに顔をうずめていた男性の後姿が目に浮かびます。

その時は、既に救急車が来ている状態でしたが、ただ見ているだけだった自分が辛かった。
何も手助けすることが出来ずに、命が危険な状態の方をただ見ているだけ。

またもし、事故現場に遭遇する事があれば、見ているだけでなく
自分が出来る可能な限りの事を尽くすべきだと強く思っています。
その勇気で、一人の方の命が助かるかもしれない。そんな勇気を持てます様に。



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