皆さんこんにちは♪この時期、皆さんからお問い合わせが殺到している病気と害虫の対策について、無農薬、減農薬栽培を実践している者として、私の考えを書いてみたいと思います。

1月に石灰硫黄合剤を一回使用してからは全て無農薬のバラたち。写真は今日の「ブラッシュ・ノアゼット」柔らかいマットな葉ですが、葉っぱもつぼみもプリプリです✨

、、とはいえ、農薬は悪だと思っているわけではありません。幼い苗の栽培や生産者など大量に管理されている方など、必要なものには迷わず使うべきです。私たちも完全無農薬にこだわっているわけではないので、お茶やデザートに使う品種以外は、オルトラン等の浸透移行性の薬剤は使用する可能性があります。
生活スタイルや園芸にかけられる時間とお金、労力は皆さん様々です。この記事を読んでみて、何が必要で、自分はどんな方法で育てたいのかを考えるきっかけにして頂ければと思います。
バラの病気や害虫で悩んでいる方やストレスを感じている方にとって、何かしらのお力になれればと思います。今回も長いよ~(>_<)

まずは「病気について」

バラを育てる過程で一度は経験するのが黒星病(黒点病)です。
この病気にかかると、葉っぱに黒い斑点ができ、黄変して葉が落ちてしまいます。

植え替えをしていない株や肥料切れの株の古葉に発症しやすい黒星病


雨等で葉が数時間濡れっぱなしの状況で発症しやすくなりますが、伝染することに加えて、一旦かかってしまうと葉が落ちてしまうので、落ちる前に葉をむしって取りましょうと書いてある本もあります。

予防薬や治療薬として、ダコニール、サプロール、サルバトーレ、ベンレート等がありますが、同じ系統の農薬を使い続けると抗体ができてしまい、効果がなくなるので、数種類を使い分けるというのが一般的な考え方です。

これらの農薬は水で希釈して植物の体に直接散布します。展着剤を入れて散布しますが、表面に付くだけなので、雨等にもよりますが、一週間から二週間ぐらいで効果はなくなります。
一度使ったらずっと効き続けるわけではないので、定期的に薬剤を散布しないといけません。

これが嫌なのよね(>_<) 二年前までは消毒で対処していましたが、品種によっては新芽が薬害で傷んでしまうこともあり、何のための薬剤散布なのかと自問自答する日々でした。

私は「殺菌し続ける」ということに疑問を感じています。料金を支払って拝観するガーデンやバラ園では仕方ない部分もあるかと思いますが、個人の庭では住宅事情などの問題で消毒を頻繁に使用するのが難しい時代になりました。

今のところ世の中から黒星病の菌を絶滅させることは出来ません。
黒星病に限らず、いろんな菌が蔓延しだすと病気の巣窟のように次々と病気が襲いだします。

バラの品種には、耐病性が強い品種と弱い品種があるので、強い品種を選ぶことが大前提です。「病気に強い」とは、罹患しないということだけでなく、多くのオールドローズがそうであるように、たとえ病気にかかっても平気な様子でまた新芽を出す生命力があるものも含まれます。

また植物が本来持っている免疫力をあげて健康な株に育てることで、同じ品種であっても病気に対する抵抗力は変わります。

そのためには、はじめから病気と闘わないといけなくなるような環境や品種を選ばないことが大切です。
それでは具体的にどうやって病気から解放される無農薬栽培を実践しているかを説明しますね(*^-^*)

1,「日当たりが悪く風通しが悪い場所はバラは諦める」

そもそも「バラの病気の解決じゃない(>_<)」と思われるかもしれませんが、ここを間違えるとこの先は文字通りイバラの道が待っています。

バラの魅力にはまると沢山の品種を育ててみたくなり、あっちにもこっちにもと植える場所を探してしまいますが、環境がバラに向いていない場所はどうしても病気が出やすいのです。

バラは専門性が高い植物です。研究を重ねた育種家や専門家、愛好家も多いので、バラ以外の植物を植えてね~なんて言うと、業界の方は「何てこと言うんだ!」と思われるかもしれませんが、私はバラ屋の前に日本の庭師ですので、バラの栽培に向いていない場所はあっさり諦めることをおすすめします。
その潔さが、バラ疲れやバラ離れを引き起こす要因を減らす手がかりになればと考えています。

バラに向かない環境の場合は日本に元々ある低木や宿根草を植えて限られた条件の中でも自然な状態で美しく育つものを選びましょう。

もし、日当たりが悪い原因が、庭木が繁って剪定されていないのなら、透かし込んで庭に光を入れたり、耐陰性のあるつるバラを誘引して高い位置の日当たりを確保することをおすすめします。

バラだけに目を向けず、建物や構造物、植木など元々あるものの雰囲気を損なわず、より自然に育つ植栽計画を立てましょう。


2,「有機質肥料で良い働きをする微生物を味方にする」

私は微生物の専門家ではないので、正直土の中で何菌がどうなって何の物質に変化するのかなど専門的なことはわかりません。

園芸店の店員を経て造園学校で学び、日本の庭師として仕事をしてきた20年の経験と栽培実験で気付いたことから、良いと思うことを皆さんにお伝えしています。

「Vol.1 根っこのはなし」でも書きましたが、根と枝は連動していますので、根が張れば株が大きく育ちます。
これはバラに限らずだいたいどんな植物にも言えますが、植物の体を大きく、丈夫に育てたいのなら、土の中の根っこを丈夫に育て、細根を出させることが大切です。

土の中の堆肥などの有機物や菌根菌、特殊な微生物が生まれるであろう肥料をいれると、根の勢いがあきらかに違います。
根を鍛えて丈夫な枝葉を出させると病気になりにくい株に育ちます。


「つるばらやブレンド培養土」と「名馬の堆肥」

そのためには、土作りと冬の寒肥と3月からの芽出し肥が重要です。特に3月からは気温が上がるので、未発酵のものを避けて、発酵した有機肥料を毎月一回与えます。


化成肥料を使用すると折角増やした微生物が死んでしまうのと、株の勢いや花色、香りなどが有機質肥料で育てた場合と全く違うので、私はバラには使用しません。

3. 「天然活性液を葉面散布する」

う~ん、正直、この天然活性液に出会っていなければ、バラ屋として無農薬栽培は難しかったと思います。
薬事法の問題でこの商品は黒星病が止まりますと掲げることは出来ませんが、実際に止まります。


葉に病変が付いていても葉が落ちずにパリっとして引っ付いたままになり、光合成細菌の力で光合成が促進されて、蒸散が早くなります。
蒸散が早くなれば、根が早く乾くので水を求めて根を伸ばし、根が伸びたことで連動する枝葉が繁り、より沢山の葉で光合成するという好循環が生まれます。

毎朝の日課、天然活性液の散布✨どのバラも葉っぱがイキイキ🌱 スタッフKさんのおかげです(*^-^*)

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以上、3つの点に気を付けて頂くと黒星病から解放されて無農薬栽培も可能になります。天然活性液に関していえば、薬や肥料ではないので、野菜やハーブ等、口に入れるものにも使えます。
もう一つかかりやすい病気にウドンコ病がありますが、これは品種で弱い強いがはっきりしていますし、幼い苗はよりかかりやすいです。

風通しが悪い場所に置いてあった「アマンディーン・シャネル」陰になった部分の葉にウドンコ病が発症しています。

ウドンコ病を避けるためには日当たりと風通しが最も重要です。風通しとは、その場所に風が通るかだけでなく、込み合った枝や重なる枝を抜いたり、脇芽かきをしっかりして株全体の風通しを良くすることが大切です。

後はチッソ肥料を効かせ過ぎないことと、水はけの悪い場所に植えないことや水のやり過ぎに注意し、徒長させないようにします。

バラ自身がそんなに頑張らなくても病気にならない環境を選び、土の中に微生物が沢山住んでいる状態を作り出して微生物の力に頼り、丈夫な枝葉を出して、枝葉を活性液の中の微生物がコーティングして守っているという三段構えの栽培方法で無農薬栽培を実践しています。

全部は無理でもどれか一つでもやってみたいと思われるなら、まず1のお庭の日照や風通しなどの環境を良く理解するところから、始めてくださいね。

長くなりすぎたので一旦アップしますね。
根気よく読んで下さった方に感謝します。
次回「害虫について」書きますね👋






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