ねぇおばあちゃん。海の向こうには何があるの?
鄧 海の向こうには、おばあちゃんの故郷(ふるさと)があるんだよ。
焄 ふ~ん。
鄧 ゆうのおじいちゃんもいるんだよ。
煜 ゆう行きた~い
鄧 ……
渹 おばあちゃん、泣いてるの?
鄧 ゆうちゃん、ごめんね。もう、あそこには行けないんだよ。
どうして謝るの?どうして行けないの?
鄧 それはね、おばあちゃんがゆうちゃんのママぐらいの時に間違いをしちゃったからだよ。
おばあちゃんが間違えたの?
鄧 ううん。大人達みんなが取り返しのつかない間違いをしたの。
そうなの?
鄧 昔、日本っていう国があったの。ある日その国で大きな地震があって、その時に電気を作る所が壊れたの。
湜 それでどうしたの?
鄧 その電気を作る所から毒が漏れちゃったの。
湜 ……
鄧 その時、神様からチャンスをもらってたのに、みんな目先の便利さを選んじゃったの。おばあちゃんも一緒。
そしたらね、しばらくして別の電気を作る場所がもっと大きな事故を起こしたの。
瀨 おばあちゃんは大丈夫だったの?
鄧 おばあちゃんはゆうちゃんのママを連れて逃げることができたから大丈夫だったの。でもね、その時に残ったおじいちゃんが毒で死んじゃったの。
渹 どうして毒がでちゃうの?
鄧 人間が使いこなせないものを作ってしまったからバチが当たったの
焏 もう行けないの?
鄧 おばあちゃんはもう行けないけど、ゆうちゃんがおばあちゃんになる頃には、行けるようになるかもしれないね。
炅 そうなんだ。
鄧 ほら、もうすぐ雨が降るから、シェルターに帰るよ。
この海の向こうには、かつて日本と呼ばれていた国がありました。
この国は原子力産業の雇用に重きを置き、豊かさを履き違えてしまったが故に、国民は住める土地を失い難民となってしまいました。
藤波 心さんのブログよりヒントをいただき、再構成いたしました。
鄧 海の向こうには、おばあちゃんの故郷(ふるさと)があるんだよ。
焄 ふ~ん。
鄧 ゆうのおじいちゃんもいるんだよ。
煜 ゆう行きた~い
鄧 ……
渹 おばあちゃん、泣いてるの?
鄧 ゆうちゃん、ごめんね。もう、あそこには行けないんだよ。
どうして謝るの?どうして行けないの?
鄧 それはね、おばあちゃんがゆうちゃんのママぐらいの時に間違いをしちゃったからだよ。
おばあちゃんが間違えたの?
鄧 ううん。大人達みんなが取り返しのつかない間違いをしたの。
そうなの?
鄧 昔、日本っていう国があったの。ある日その国で大きな地震があって、その時に電気を作る所が壊れたの。
湜 それでどうしたの?
鄧 その電気を作る所から毒が漏れちゃったの。
湜 ……
鄧 その時、神様からチャンスをもらってたのに、みんな目先の便利さを選んじゃったの。おばあちゃんも一緒。
そしたらね、しばらくして別の電気を作る場所がもっと大きな事故を起こしたの。
瀨 おばあちゃんは大丈夫だったの?
鄧 おばあちゃんはゆうちゃんのママを連れて逃げることができたから大丈夫だったの。でもね、その時に残ったおじいちゃんが毒で死んじゃったの。
渹 どうして毒がでちゃうの?
鄧 人間が使いこなせないものを作ってしまったからバチが当たったの
焏 もう行けないの?
鄧 おばあちゃんはもう行けないけど、ゆうちゃんがおばあちゃんになる頃には、行けるようになるかもしれないね。
炅 そうなんだ。
鄧 ほら、もうすぐ雨が降るから、シェルターに帰るよ。
この海の向こうには、かつて日本と呼ばれていた国がありました。
この国は原子力産業の雇用に重きを置き、豊かさを履き違えてしまったが故に、国民は住める土地を失い難民となってしまいました。
藤波 心さんのブログよりヒントをいただき、再構成いたしました。