昨日、RIZIN甲子園の予選に禅道会小金井道場の高校生・宮地健輔が出場し、私と船田電池でセコンドとして行ってきました。
昨年はトライアウトを突破したものの、予選一回戦で寝技で下になり、何もできないまま敗退。
そこから一年間、
「自重運動でフィジカル、地力をつける」
「リーチを生かしてジャブを打つ」
「テイクダウンを身につける」
「下からのクロスガードに頼らない」
そして何より、
「稽古を休まない。時間を守る。整理整頓する。私生活から変えていかなければ強くなれない」
と言い続けてきました。
健輔はこの一年、とにかく休まず稽古を続けました。
今年もトライアウト突破
6月20日のトライアウトでは、打撃はカウンター狙いで後手に回り、まだ課題が残りました。
一方、グラップリングでは得意の腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。約80名から45名に選ばれ、今年も予選進出を決めました。
しかし打撃で作りが出来ない事、下から一本極めてしまった事で返って間違えた自己肯定感をつけてしまった事と、課題が残ります。
夏休みには良いタイミングで船田電池のパンクラスでの勝利があり、禅道会播磨道場の高校生、山崎正道、谷口和寿也が4日間泊まり込みで出稽古に来てくれました。
幼少期から禅道会空手を続け、結果を出してきた同年代の選手たちとの稽古は、健輔にとって良い刺激になったと思います。
一回戦、苦しみながらも勝利
迎えた予選当日。
コンディションは良かったものの、かなり緊張していた健輔。
一回戦では打撃で後手に回り、組みでもなかなかテイクダウンを奪えません。
しかし最後にフルエネルギーを使い、バックから相手をリフトしてテイクダウン。
船田電池ばりのテイクダウンを2回決め、判定勝ちしました。
本人は嬉しさのあまり泣き崩れそうになっていましたが、
「アホか!次あるんだぞ。こんなところで気を切るな!」
と一喝(笑)。
気持ちを切り替え、4人トーナメントの決勝へ向かいました。
全国レベルの壁
決勝の相手は、一回戦を見る限り明らかに強く、すでにプロに近いレベル。
試合が始まると、やはり相手の打撃とフィジカルに押されます。
何度もテイクダウンを奪われました。
しかし、ここで昨年とは違う姿を見ることができました。
下からのクロスガードに逃げず、何度倒されても立ち上がったのです。
自分からタックルにも入り、切られてバックに回られてもスクランブルして立つ。
昨年、下になって何もできなかった選手が、全国レベルの相手に必死に立ち続けていました。
最後はコーナーで顔面とボディーを打ち分けられ、ボディーブローが効いてダウン。KO負けとなりました。
本人は本当に悔しそうでした。
しかし、この一年間の成長を感じられる試合でした。
高校生MMAのレベルに驚いた
今回、ネクストステージへ進出した選手たちを見て、改めて全国の高校生MMAファイターのレベルの高さに驚きました。
船田電池も、
「パンクラスのS級トーナメント、もしくはそれ以上のプロ選手レベルがゴロゴロいますね。この時代じゃなく早く生まれてきて良かったです(笑)」
と言っていました。
今は幼少期から打撃、投げ、寝技を学んできた「ネイティブ総合ファイター」が全国にいる時代です。
今回対戦した相原琉偉斗選手も、幼少期から空道で全日本レベルの実績を積み、アマチュアMMAの経験も豊富な選手でした。
中学生から格闘技を始めた健輔が、そうした選手たちと同じ舞台で戦っていること自体、大きな挑戦です。
始めるのが遅くても、強くなれる
だからといって、幼少期から始めなければ強くなれないわけではありません。
MMAはまだ歴史の浅いスポーツです。
中学生からでも、高校生からでも、大学生からでも遅すぎることはありません。
大切なのは、自分のレベルに合った努力を地道に続けること。
まずは基本クラスで打撃、投げ、寝技、そして身体づくりをコツコツ積み重ねる。
それを継続できれば、誰にでも強くなる可能性があります。
健輔が本気で稽古するようになって、まだ1年半ほど。
昨年は倒されて何もできなかった。
今年は一回戦を勝ち、全国レベルの相手に何度倒されても立ち上がった。
確実に前へ進んでいます。
そして今回、私自身も指導者としてもっと勉強し、レベルアップしなければならないと感じました。
今の高校生たちを見ていると、数年後、この中からRIZINやUFCなど世界の舞台で活躍する選手が出てくるでしょう。
日本の格闘技の未来は明るい。
禅道会東京支部も、これからさらに若い選手の育成に力を入れていきます。
健輔には来年、高校生活最後のRIZIN甲子園があります。
あと一年。
どこまで成長できるか。
また一からコツコツ積み上げていきます。
押忍。
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