(※今日の記事を音声で楽しみたい方はコチラ↓)
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アクションが資産になるよう計画的に進めなければ、大きなウネリは生まれない

 
昨日配信された『毎週キングコング』はご覧いただけましたでしょうか?
 
先週一週間は僕が中国に行っていたのでキングコングが二人揃うタイミングを作れなかったので、急遽、西野の中国(重慶)ブラリ旅をお届けすることになりました。
 
まだ観ていない方は是非ご覧ください。
 
※中国ブラリ旅はコチラ↓

 

 

 
さて。
 
「インドに行って世界観が変わった」という人ってバカにされがちなイメージがあるのですが、僕は海外に行く度に世界観が変わるペラペラな男でして、やはり今回の中国・重慶視察でも価値観が変わった…というか本当に色々と考えさせられました。
 
やっぱり「スケールがデカい」というのは有無も言わさぬ強さがあって、日本だとなかなかお目にかかれません。
 
なので「あれって、どうやって作ってるんだろう?」という疑問も日本だと持つことが難しい。
 
大体想像できちゃうんで。
 
この「スケールが大きな作品を見て育っていない」というのは結構な問題だと思っていて、大きな予算や、たくさんの人や機材を動かしなれていないので、このあと話に出てきますが、五輪の開会式などの大きなショーをやる時に、その弱さが露呈している気がします。
 
そんな中、今回観た舞台『重慶1949』は圧倒的だったし、制作の裏側が強烈に知りたくなりました。
 
「どういう手順を踏めば、あんなものが作れるんだろう?」と。
 
その流れで、次はチャン・イーモウの『印象シリーズ』を観に行くことになりました。
 
チャン・イーモウは世界的な映画監督で、パフォーマンスショー系のお仕事で有名なところでいうと、2008年の北京五輪の開会式の総合演出を勤められた方です。
 
北京五輪の開会式観た後に、こないだあった東京五輪の開会式を観ちゃうと、情けないやら、悔しいやら、恥ずかしいやらで、涙が出てきちゃって大変なんですが、そのチャン・イーモウが中国にある世界遺産的な場所を舞台に展開するショーが『印象シリーズ』です。
 
もう反則ですよね。
 
「舞台セットが世界遺産」なんて。
 
五輪の開会式からの導線設計が完璧で、五輪であれだけのものを見せたら、そりゃ「うちの世界遺産もお任せします」となりますよね。
 
おそらく、ちゃんと五輪の仕事が宣伝になっていて、チャンイーモウの『印象シリーズ』は今も新しいのが作られています。
 
ジョン・レノンの『イマジン』を流しながら、Intelのドローンを飛ばして、お金と時間と国の維新をかけてイギリスとアメリカの宣伝をした日本の五輪との違いよ(涙)。
 
やっぱり、その場その場(単発)で終わらせてしまうのはあまりにも勿体なくて、ちゃんと一枚岩になって、一つ一つのアクションが資産になるように、計画的に進めないと、大きなウネリは生まれないよなぁということを、今回の重慶視察で何度も思いました。
 
 

歴史を正しく使う大切さ

 
そんな中、帰国後1発目は川西を走る能勢電鉄をスナックとして貸し切った『スナック 夢幻鉄道』というフザけたイベントに参加したのですが、これは素晴らしいイベントでした。
 

 

 

「限定100人」というのと、あとは「電車の中」という丁度良い広さ(お客さんとお客さんの間の距離)のおかげで、参加者同士が仲良くなる(ならざるをえない)んですね。
 
これがメチャクチャ良いなぁと思ったのが、コンテンツの7割ぐらいが「お客さん」というところです。
 
「スナック『夢幻鉄道』に来たお客さんと喋ることがエンタメになっている」という、それこそ、本当のスナックのようなことが起きている。
 
一番良いのは、皆さんが帰り際に「またここで会いましょう」と言って帰っていかれたこと。
 
『スナック 夢幻鉄道』のおかげで、川西が次の待ち合わせ場所になっているんですね。
 
町おこしと聞けば、新しいハコを作りがちですが、『スナック 夢幻鉄道』は「あるもの」を使っているので町の財政を苦しめるようなこともない。
 
中国から帰ってきた日に、その足で向かったイベントだったので、ショボく感じたりするのかと思いましたが、全然そんなことはなくて、これはこれで素晴らしいイベントでした。
 
さっき、「ちゃんと一枚岩になって、一つ一つのアクションが資産になるように、計画的に進めないと、大きなウネリは生まれない」という話をさせていただきましまが、『スナック 夢幻鉄道』は、このあと出版社を絡めてアレやコレやを仕掛けていく予定です。
 
さて。
 
そろそろ時間も迫ってきたので、ここらで「中国の大きな仕事も良かったし、川西の小さなイベントも良かったよ」以外で話をまとめようと思うのですが、今回の中国に限った話ではなく、世界中の大きなショーなどを見る度に思うのは「あるものを使う大切さ」です。
 
もっというと「歴史を正しく使う大切さ」です。
 
日本国内で「大きな作品を作りました」と言ったところで、世界的に見れば、やっぱりたかが知れていて、その一方で「日本の歴史」に関しては、世界の誰も作ることができない。
 
なので「あるものを使う」というのが良い気がしていて、たぶん、『重慶1949』を観た後に『スナック 夢幻鉄道』を観てもショボく感じなかったのは「能勢電鉄」という代替不可能な歴史を絡めていたからだと思います。
 
「鉄道」って、やっぱ、圧倒的なので。
 
皆さんの身の回りにも「歴史」があると思うので、今一度、見直してみてください。
 

 

 

 
 

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