「人」の一番の魅力って、やっぱり「めちゃくちゃムラがある」というところだと思います。

たとえば、お仕事を頼む時ひとつとっても、頼み方次第で、仕事のパフォーマンスが変わってくる。
道理・理屈よりも、「感情」の方がパフォーマンスに大きく影響してくるので、こちら側も、「頼み方」を工夫しようと思える。

ムラがなかったら、「高いお金を払えば、いいものができる」という世界になるので、なかなか退屈です。

 
そして、これはお仕事に限った話ではなく、全てにおいてそうで、『ずっとカリカリしている人』っているじゃないですか?

そういう人を見ると、「他の人よりも、質の悪いサービスを受けているんだろうなぁ」と思うんです。

 
たとえば、マクドナルドでハンバーガーを注文した時も、他の人に比べて、店員さんのスマイルの量が少ない。
たとえば、タクシーに乗った時も、タクシー運転手さんの態度が少し悪かったりする。


その原因は外側にあるんじゃなくて、自分にあって、結論を言うと、「上客扱いされたければ『良い客』を演じろ」という話です。


サービス提供者は「人」で、ムラの塊ですから、当たり前ですが、「いいリアクション」をしてくれる人に、「より良いサービスを提供しよう」と思ってしまう。

「美味しそうに食べてくれる人」に、より美味しい料理を作ろうと思うし、
素直に話を聞いてくれる生徒に、より頑張って教えようと思う。

 
同じ料金を払っていても、自分のリアクション次第で、受けられるサービスが変わってくる。

同じ世界に生きていても、自分のリアクション次第で、世界の優しさが変わってくる。


ずっとカリカリしている人の人生の幸福度を下げている一番の要因は、「リアクターとしての努力をサボっている」という点で、そりゃ、その人が住む世界はシビアなものになります。

 

これは自慢になるんですが、僕、受け身が超得意なんです。
国内屈指のリアクション芸人なんです(笑)。


 
なので、習い事をする時って、「なるほど!」とか「そうか、わかった!」と相槌を打ち、あとはシンプルに先生から言われたことを、そのまんま一生懸命やるんですけど……そうすると、先生がメチャクチャ頑張ってくださる。

レッスン料金が1時間3000円だったとしても、「西野さん、もうちょっとやりましょう」と言ってくださって、同じ3000円で1時間半とか教えてくださる。

これなんてメチャクチャ分かりやすい例で、リアクションひとつで、世界の物価が安くなっている。
 

その一方で、「俺は金を払っているお客様だぞ」とフンゾリ返っている人にはそれがない。

誰もそんな人に、オマケのサービスをしようと思わないので、その人は住む世界の物価は高くなる一方で、不満度は上がる一方。


素直に話が聞ける人のところに、より良い情報が入って来るし、
よく笑う人のところに、面白いものが集まってくる。

無愛想な人に、エピソードトークをぶつけようと思わないじゃないですか。
スベる可能性が極めて高いので。わざわざ、そんなリスクを背負いたくない。

 

繰り返しになりますが、上客扱いされたければ「良い客」を演じるというのが超大事です。
今日は「リアクションを頑張れば、物価も安くなるよ」という話をさせていただきました。


 


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