昔、タモリさんから「時代を追うな。時計の針は一周回って必ずお前のところにやってくるから、その場に留まって、引き続き個性を磨いておけ」というアドバイスをいただきました。
そのアドバイスは、今も守っています。

一度、時代を追うと、「追い続けなけらばならない」という呪縛にとらわれてしまって、残酷なことに、「時代に追いついた者」「時代が追いついた者」とでは本物度が全然違っていて、「時代が追いついた者」には勝てません。

マーケティングで作られた作品は、どこまでいってもハリボテだという話です。

やっぱり自分の色を持っている人が強くて、自分を語れる人が強くて、僕自身、エンタメを作って生きている人間として、そういう人に惹かれます。

昨日、蜷川実花監督の映画『ダイナー』を観に行きました。


小道具一つにまで蜷川実花色が行き届いていて、誰がどう見たって蜷川実花作品でした。

面白かったです。嫉妬もしました。

蜷川実花さんは、その場で個性を磨きながら、時計の針を待つのではなく、時計の針の首根っこを掴んで腕力でもって強引に自分のところに引っ張ってくるパワフルさがあって、そこに表現者としての強欲さと、監督としての責任感と母性が垣間見えて、僕は大好きです。

僕、やっぱり「多数決」って無責任だと思うんです。
「皆で決めたじゃん」という逃げ道は、誰も責任を背負っていないじゃないですか。

蜷川実花作品からは、「いいから、あんた達、ちょっとコレを見なさい!」が聞こえてきて、面白かったらチームの皆のおかげだし、面白くなかったら蜷川実花の責任で、その姿勢がとても清々しい。



映画『ダイナー』を観に行かれる方は、是非、全部見て欲しいなぁと思いました。
アレも、コレも、ソレも、全部こだわっているのが分かって、あらためて『映画』というものが総合芸術なのだと知りました。

蜷川組の皆様。
素敵な作品を生んでくださってありがとうございました。
いい仕事を見た帰り道は足取りが軽くなります。
僕も面白いエンターテイメントをお届けできるように頑張ります。


【追伸】
個展『チックタック ~光る絵本と光る満願寺展~』の裏側を追ったドキュメント作品(50分)の編集作業が佳境に入りました。
まもなく『西野亮廣エンタメ研究所』内で公開します。お楽しみに。



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