コンピュータで操られた道具の話をもう少し。



iPad proとの接続が済んだ治療装置であるが、実際の診療に使うにはいろいろと考慮すべき事と事前準備が必要になってくる。
その一つは衛生面。

なんら汚染保護対策をしていないタブレットを診療台備え付けのキャビネットに置き、唾液や血液の付着した手袋をつけた手でモニタをそのまま触るわけにはいかない。

ディスポの保護フィルムを装着して診療毎に変えていくのが望ましいが、かかる治療費(本装置を用いる根管治療)を考えるとコスト面でつらいところがある。
そうなってくると、診療を補助するアシスタントにアプリの起動や操作の一部を習熟してもらい実践してもらうのが現実的か。


そんな折り、頭に浮かんだのが、
そうだSiriがあるじゃないか!


「Hey, Siri!」
の呼び声で立ち上げる、
 iOS標準の音声アシスタントである。

これが実装された当初は興味本位でいろいろ試してみたが、
あまりスマート(賢くないが適切)ではないというのが感想。
何より、声を出して公衆の面前で話しかけるには相当な勇気がいる。
そんなわけで、これまで全く利用していなかった。

 

まあ、手指で操作することなく、このアプリが立ち上がるだけでも相当役に立つ。

 


さっそく試してみることに。
目標としては、取りあえずアプリの名を呼んで立ち上げること。

 

私:「ヘイ、シリッ!」


画面に向かって声をかけると、
瞬時にご用件伺いの画面があらわれる。

 

 

お目当のアプリの名称は「End IQ(エンドアイキュー)」である。
さっそく、Siriにこのアプリの名称を呼びかけた。

 

 

私:「エンドアイキュー!」

 

 

Siri:「遠藤IQ」

 

私:「??」
   「遠藤IQ(エンドウアイキュー)?」
  「何じゃこりゃ、発音が悪いんやな。もう一度」

 

  「エンドアイキュー!」

 

 

Siri:「遠藤IQ」


私:「!」
  「またかよ。アゲイン」

 

 

Siri:「遠藤IQ」

 

私:「!!!」
  「again!」

この不毛のやりとりが、10回程度つづく・・・・。

 

 

そうか、人の声が変われば…、と、
スタッフに変って、再度挑戦。

 

スタッフ:「エンドアイキュー!」

 

 

Siri:「遠藤IQ」

スタッフ:「!?」

 

スタッフは少し発音のアクセントを変え、英語らしく試みる。

 

 

スタッフ:「End IQ~!」

 

 

Siri:「せんえんえんだいきゅー」

  「すみません、よくわかりません。」

 

 

見事に撃沈。

 

 

 

だめじゃん。

投げだそうかと思ったが、アプリの名を再度確認すると、

 

 

 

アプリ名;DENTZPLY EndIQ(デンツプライエンドアイキュー)

となっていることに気づく。

 

そこで、

この正式名でSiriに呼びかけることに。

 

 

気を取り戻して、

 

私:「デンツプライエンドアイキュー!」

 

 

Siri:「べんつくらいえんどあい」

  「すみません、よくわかりません。」

 

 

私:「・・・」

 

 「もういちど…」

 

 

半ば諦めの気持ちをもちつつも、最後の期待をかけて声をかける。

 

私:「デンツプライエンドアイキュー!」

 

 

 

(おっ、何か画面が変わった)

 

Siri:「天気くらい運動IQ(てんきくらいうんどうアイキュー)」

  「はい、今日のイラク、バグダートの天気予報です:」

 

私:「??????」

 

 

  「アゲイン」 「デンツプライエンドアイキュー!」

 

数度、試みる。

 

 

Siri:「天気くらい運動IQ(てんきくらいうんどうアイキュー)」

返事は完全に”バグダートの天気予報”に固定化された。

 

 

温厚な私もついにこときれ、

 

 

私:「じゃかましい!」

 

 

 

 

私:「Siri・・・・・」

 

 

だから機械仕掛けは嫌いだ。