長文になりますが、魚好きな方は是非最後まで読んで頂きたいです。
 
 
 
鯖やイカなどの魚介類の、主に内臓に寄生する、細い糸のような形をした寄生虫、アニサキス。
刺身や酢じめなど、生や生に近い状態でアニサキスが寄生した魚介類を食べることで、発症します。
 
アニサキスが寄生していても、多くは、調理の段階で目で見て取り除いたり、刻まれたり、咀嚼する中で形状が保たれなくなるため、生きたまま身体の中に入ることは少なく、たとえかけらを食べたとしても症状を起こすことはありません。
 
また、生きたまま飲み込んでしまっても、自覚症状がない場合もあるそうです。
これが、胃壁や腸壁の中にアニサキスが潜り込んでしまうと、体調不良や激痛を起こすことがあります。
 
 
以前このBlogでもご報告しましたように、私、2年前の6月にこの「アニサキス症」になりました。
自分で釣った鯖をさばいて、生のまま美味しく頂いた翌日、あまりの激痛に病院で診察していただくと、すぐにアニサキスと判明し、内視鏡で取り出しました。
 
 
それ以来、特にアニサキスが多くいる鯖やイカなどはよく目で見て確認をしてから食べるようにしていました。だからといって、生魚を避けていたのではなく、今まで通り、好んで積極的に美味しくいただいてきました。
 
 
そして今年4月、またこれもBlogであげましたように、突然体中に赤い湿疹が出て、ものすごく痒くてたまらない、と言うことが起きました。
 
 
これまで何かにかぶれたり、食品環境アレルギーも一切なかったため、非常に驚いたのですが、仕事が重なっていたこともあり疲れなのかなぁと思っていました。
 
その二週間程後、とってもおいしいお寿司をいただきました。もちろん新鮮なお魚を、清潔な店内で。
その翌日。
 
体の中で胃や腸がパンパンに腫れているような感覚になり、腹部を中心に発疹、食事もできず非常に苦しい思いをしました。
 
大きく体調が変化した当日や前日に共通して食べていたものといえば、生の魚しかなかったため、何かしらの魚のアレルギーになったのだろうと思っていました。
 
 
アレルギー治療は、まだまだ専門的に見ていただける医療機関が限られています。
 
そのため信頼する皮膚科医の先生に相談し、アレルギーを専門的に見てくださる病院を紹介して頂きました。
 
そして、出された検査結果は
「アニサキス アレルギー」
 
 
特定の魚や魚介類に対するアレルギーではなく、アニサキスに対するアレルギーであることがわかりました。
 
同時に検査をした鯖、イカ、エビ、マグロ、鯵、鰯などは全く抗体はなく、食べても大丈夫なのですが、アニサキスに対する抗体、
つまりアニサキスが体内に入ってきた時に敵だ!とみなす反応が、測定値を大きく振りきっていました。
 
アニサキスを体内に入れると、体が攻撃を始める状況になっていたのです。
 
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クラス6を、振り切っています。
 
 
アニサキスが寄生している魚介類を食べなければアレルギー反応は出ない、ということになるわけですが、これが非常に厄介なのです。
 
アニサキスは、鯖、イワシ類、鰹類、鮭類、イカ類、サンマ、など、わかっているだけで、およそ200種以上の海産魚類への寄生が確認されています。
 
オキアミからはじまり、オキアミを食べる魚達に移り、その魚を食べるクジラやイルカなどの海産哺乳動物を終宿主とするそうです。
 
 
しかも、「アニサキス症」にならないためであれば、アニサキスを生きた状態で体内に入れなければいい、ということになりますが、
「アニサキスアレルギー」の場合、
アニサキスが生きていても死んでいても、ほんの少しのかけらでも、そして熱を加えても凍らせても、体の中に入ってしまえば反応が起きてしまいます。
 
 
これを防ぐためには、アニサキスが寄生している、またはアニサキスが触れていたと思われるものを口にしないこと。
 
魚介類全般を、調理方法にかかわらず、保存方法にかかわらず、摂取することを控えるしかありません。
 
冷静に考えると、とても厄介なことです。
魚そのものだけでなく、魚をすりつぶして作るはんぺん、魚のツミレ、ちくわなどの練り物、アンチョビペーストなども避けたほうがよく…。
 
アニサキスアレルギー自体が、まだそんなに知られておらず、正しく診断がついていないだけの方も少なからずいらっしゃるような気もします。
 
 
これまで、花粉、薬、食物などのアレルギーについて取材してきました。アレルギーそのものの怖さを、実感こそ出来ないものの、ある程度は理解しているつもりでいました。
 
 
 
 
 
親しい方の中には、アナフィラキシーショックを経験されている方も複数人いらっしゃいます。
 
いざ、自分が、大好きで、好んで食べてきた魚介類、それもほぼ例外なく、食べるのを避けなければならなくなった時、何を思ったかと言いますと…
 
 
この「アニサキスアレルギー」は、体質や環境によるものでなく、自分が口にする時に気をつけることで防ぐことが出来る!
あまりも知られていないこのアレルギーを、一人でも多くの方に知っておいてもらいたい!
 
でした。
 
 
アニサキスが厚生労働省の、食中毒原因物質に追加され、独立して報告されるようになったのは、平成25年からです。
 
貝は大丈夫なのか?川魚は一度海に出るとダメ?完全養殖でもオキアミ(アニサキスの中間宿主)やイワシなどが餌だとだめ?など、
まだまだはっきりしていないこともたくさんあります。
 
 
何はともあれ、生きたままのアニサキスを体内に入れないこと。
入れなければ、抗体が出来ることはありません。
 
 
一般的にアニサキスは60℃で1分間、70℃以上では瞬時に死滅し、マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅すると言われています。
 
料理で使う程度の、酢や塩、醤油、わさびをつけても死ぬ事は無いそうです。
 
また、内臓にいるアニサキスは、魚介類が死亡すると、内臓から筋肉部位に移動します。速やかに内臓を取り出し目視で確認する。よく噛んで食べることも有効です。
 
 
どうか、魚介類を生や生に近い状態で食べる時には、十分に気をつけてください。