アメリカの株価が史上最高値を更新しています。FOMCが政策金利FFレートを5.25%で止めて、ここしばらく様子見をしているようですが、日本(無担保こコール翌日物は0.25%)に比べれば相変わらずの高金利政策。ふつう金利上昇は株価にマイナスに働きますが、それにしても米国経済は強い!旺盛な個人消費意欲は国民性なんでしょうかねぇ・・・。
そういえば昨日の新聞にアメリカ合衆国の人口がついに3億人を越えたらしいという記事が出ていました。米国の人口が初めて1億人に到達したのが1915年、52年後の1967年に2億人を突破、増加率は加速し、それからわずか39年で3億人に到達したことになります。米国はいわゆる先進国の中では唯一人口が増加し続けている国です。米国勢調査局によると、中南米のヒスパニック系移民の流入などで増加のペースは今後も落ちず、37年後の2043年には4億人に達する見込みだということです。今後もしばらくは中国、インドに次ぐ人口世界第3位の地位は揺るぎそうにありません。逆に中国は一人っ子政策の影響で今後高齢化が急速に進み、インドに1位の座を明け渡すことになりそうです。
先日、FP&投資セミナーを開催したときに、スピーカーの証券アナリストの知人に米国株高の話を向けると、彼は次のように言っていました。
「アメリカという国はいい意味で発展途上国だね。一部の富裕層と多くの貧しい層に分かれているけど、日本では萎えつつある物質的な欲求が衰えないんですね。いい暮らしをしたい、豊かになりたいという欲求というかパワーというか、それがアメリカの資本主義経済を支えているんでしょね」
それならば、日本も同じかなと思ってしまいますが、決定的に違うのは日本は人口減少社会であり、米国はそうではないということです。先進国は人口減少傾向、発展途上国は人口増加傾向、ただし米国だけは例外、いわば先進途上国といえます。そう考えれば長期的な視野に立ってみれば、遠からず人口減少社会に突入する中国よりは、今後も米国もしくはインドに投資するほうが賢明かもしれませんね。
FP事務所R&Aコンサルティング CFP 西本 健
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