2019.3.08
#5
SPIDER-MAN : INTO THE SPIDER-VERSE 

時空が歪められたことにより、異なる次元で活躍するスパイダーマンたちが集められた世界を舞台に、主人公の少年マイルスがスパイダーマンとして成長していく姿を描いた長編アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』観て来ました。

前半はとにかくアメリカ特有のCGで描かれる人物描写に馴染めない上に、斬新なコミックタッチのアニメーションに慣れるまでが違和感有まくりのマクリマ・クリスティー状態(-。-;

しかし、慣れてしまえば色使いや台詞回し、効果音やアニメでは珍しい"吹き出し"のセリフ、コミックをイメージした技術が素晴らしく発想がなにより斬新で目を奪われる(*'▽'*)

主人公は現代っ子という感じで取り巻く父親と叔父とのエピソード、思春期の不安定な気持ちと葛藤もよく、多次元(マルチバース)から来たスパイダーマンたちのやり取りで随所に笑えるポイントを配置しつつ、これまでになかったスパイダーマンの師弟関係を描かれ、そこから成長して強くなる姿も感動させられる。

主人公が自らの心の弱さに打ち勝って、勇気を振るい起こし覚醒するシーンは「アクアマン」同様、胸熱ポイント!
案の定、涙腺崩壊な上に仲間とのやり取り、父親との親子愛でも追い打ちをかけ、まさに決壊したダムの如く徳光さん状態で鑑賞(ToT)

それに加え最近のハリウッド映画の傾向である黒人・アジア系などの「イッツ・ア・スモール・ワールド」状態。
女性の平等主義的メッセージについても自然な形で描かれ、よく練られた脚本に感心する。

ここまでてんこ盛りにしてしまうと消化不良になってしまうが映像美・ストーリー・上映時間117分と上手く整理されており、まさに三位一体の『極彩色のデラックス幕の内弁当』

唯一の欠点はテンポが良いので感情的に忙し過ぎてじっくりとは入り込めない『諸刃の剣』

正直、「ヴェノム」のエンドロール後に本作の予告があったときはアニメだし鑑賞を迷いました。
あまり期待せずハードル下げて観に行ったが、実写版はアイデアを変えての焼き直し感があったのは事実、それを全く違う切り口での作品で映像のセンスとストーリーで一気に引き込まれました(≧∀≦)

内容も分かり易く、何を伝えたいのか分かり、誰でも観やすい映画で全米では1.89億ドルとスマッシュヒット!
第91回アカデミー賞では長編アニメーション賞を受賞!当然の結果と思える作品でした(^o^)/