西方音楽館のブログ

館長と副館長が西方音楽館の魅力をお伝えします


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 作曲という行為は、自分とは無縁のものと思っていました。記録として、記念として、思いつくままにややふざけ気味に、面白い歌を作ったことはありますが、「作曲する」という行為からはほど遠い、軽いお遊びのようなものでした。

 2016年4月から、西方音楽院で始まった作曲教室。私も生徒の一員として参加しました。和声の知識、初歩的な対位法の知識はありましたが、一つの音楽作品を創造するということは、たとえ知識があってもどうにもならない別の領域のこと。手も足も出ないのでは?との危惧が大変大きなまま参加し始めました。

 和音の種類、和音進行の基礎を学ぶとすぐ、既存の旋律(ハッピーバースデー、ステンカラージン)に伴奏をつけよ、との課題。案の定、和音の進行は理解できても、ぎくしゃくとした定型の伴奏しかつけられず、初心者向けの歌の伴奏譜のようなものしか書けないありさま。

 夏になって、ピアノ独奏曲を、決められた和声進行に従って作曲せよ、との課題。そのころから、心と頭にやや自由さが生まれてきました。和声進行を目の前にしてピアノに座っても、初めは何も浮かばず・・・・・。ふと、柄にもなく、韓流映画の歯の浮くようなメロディーが頭をかすめ、それに端を発し、えらくロマンチックな音楽がどこからか引っ張り出されてきて、譜面に書いてみました。レッスンで先生に手直ししていただきましたら、見違えるほど美しく整った曲になりました。私にこんなロマンチックな面があったのか!と自分でもびっくりしました。大変短い曲ですが、習作の中では一番気に入っています。

 2016年も終わるころ、いよいよ、2017年3月の作品発表会のための作品を視野に入れて、作曲するようにとのこと。はたと困り、こういう時は、素直に一番好きなことを歌にすると良いのでは?、歌なら何度か遊びで作っているし・・・・・。

年明けて2017年のお正月。喪中なので年賀状を書く必要もなく(いつも間に合わず、年賀状書きがお正月に回っていました!)、いつになく暇でしたので、和声進行の譜面を前にピアノの前に座って思いを巡らしてみると・・・・、私が一番好きな花は桜と欄、発表会は春だから桜にしよう!すると、言葉と一緒にメロディーが浮かんできました。「うすもも色の花びらが、はらはらひらひら降りそそぐ・・・・」。ありきたりな言葉ですが、娘が小さかったころ、かわいらしかったころが思い起こされ、娘の未来の幸せを願う歌が溢れ、柄にもなく、母が娘を思う歌になりました。「柄にもなく」というのは、一生懸命子育てはしましたが、あまり母親らしい母親ではなかったので(母親らしい母親とはどんな母親なのかは、よく分かりませんが)。

 発表会までに2回レッスンを受けましたが、そのたびに強調したいところが明瞭になり、音楽に変化と深みが増し、歌いやすくなり、思いが込めやすくなり、「作品」と言ってもまあ許されるかな?と思える曲に変わりました。発表会直前に自力で、更に劇的に盛り上がる曲へと変化させてみました。

 実は、一緒にレッスンを受けていた他の生徒も、和声進行の基本は同じでしたが、発表会でしみじみ一人一人聴くと、同じ和声進行で作曲しても音楽は全く別物で、その人ならではの良さが溢れ、聴いていてとても快い作品ばかりでした。

 作曲家になるわけではありませんが、自分の作った曲がある、というのはとてもうれしいことと知りました。その時の自分の思いが音として残され、時折り歌ってみると、その時の自分の気持ちをまた確かめることが出来ます。自分が作った曲というのは一生の宝物になると思いました。

また、作曲を習うことによって、和音の変化の意味、転調の意義、楽曲の構築のし方、作曲の苦労と喜びなどを知ることが出来ました。ピアノ、チェンバロなど楽器を演奏する際にも、独唱やコーラスをする時にも、簡単な編曲をする時にも、大変役立つことを身をもって体験しました。[中新井 紀子]

 

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