膠原病患者さんとの宿泊交流会
医師向けの講演会は何度か経験がありましたが、泊まりがけで患者さん向けのお話と患者さんからの話を身近に聞くチャンスを得たことがありました(2007年11月10日から11日にかけて)。
まず、そこでどのような事をお話しようかなと悩みました。肌と言うのは目に見えますから、膠原病の患者さんの一番の心配事です。例えば赤くなったので不安だといっても、皮膚科医から申しますと潮紅、紅斑、発赤など いろんな症状があります。それを正常か病気かどうか、病気であればどのような病気なのかと鑑別するのは、皮膚科医の得意とするところです。そこで「膠原病の肌の変化―症状・予防・治療」と言う演題名で講演させていただきました。皮膚科の講演スライドは医学紙芝居なんてよく言われます。実際、写真、漫画、表などのスライドを確か90枚近く用意しました。自信はありませんが、少しは患者さんや家族の方の役に立ったかな?と思っております。
何よりも私にとって大変有意義な機会でした。こういう会が患者さんや家族にとってはますます有用だと思います。と言うのは、SNSあるいはネットを通しまして、いろんな情報が氾濫しています。正しいものもあれば間違っているものもある。そういう情報の中で、どれが正しく、自分たちに役に立つ情報かということを取捨選択するということが大変重要です。Face to Faceのやり取りの中で学びとることは貴重です。
世話をされる側の準備は大変でしょうし、また費用もかかるでしょうが、ぜひ交流会のような会を継続していただければありがたいと思っております(実際、皆様のご尽力で、2017年まで継続されました。素晴らしいことです)。
「明日への道」関西ブロック版50周年記念号から抜粋