奏でる声音・4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「ニノ…ニ…ノ…ぁっ」



身体を繋げる時、いつも名前を呼ばれた



肌を重ねる相手の名前を呼ぶのが…癖なのかな



呼ばれる度に、胸が締めつけられる




だって、その心に



俺はいないんだから











「なんで…俺なの?」



身体を軽くしてもらった後、理由を訪ねられた




「なぜ」と聞かれても、俺にも分からない




「俺じゃなくても…いいの?」


「それは違うっ

俺は大野さんじゃないとっ

大野さんじゃないと…駄目なんだ」



「…そっか」



表情を変えずに話す大野さん



その身体を抱く俺へ過剰な想いがないからこそ

こうやって側に居られるのに…



それを寂しく思うなんて、勝手過ぎる













聞こえてくる声に、何もせずに屈服していたわけではなかった



幻聴、聴力異常、僅かな治る可能性を見付けて、医者にも行った



だけど、結論はありきたりなもので


「機能に問題なし、精神的なものだろう」


そんなものしか出ないことは分かっていたのに…



無駄に不快な声を聞いて、ただ疲れただけだった




人に言うだけ無駄



そう思い知った















「身体が辛くなる理由…、聞いてもいい?」



理由も知らされず、いきなり抱かせてくれと言う俺に


流石に疑問が湧いてきていたんだろう



俺も、これを問われた時は、答えなければいけないと思っていた



何度も迷惑を掛けている大野さんだけは、知る権利があるから





「…声が、聞こえるんだ」



・。・?



「…それで?」

「酔ったり…身体が重くなったりする」



・。・゜・?



「…うん」

「酷くなると、頭痛と吐き気で立っていられなくなる」

「俺の声は?辛くないの?」

「大野さんから聞こえる声は、辛いと思ったことない」



・゜・。・゜・。・?



「…そうなんだ」



・。・゜・。・?




さっきから、ハテナがいっぱいだ



そうだよね…




それでも俺を否定する声は聞こえてこない

ハテナさえも温かい



不思議な人




とても…好きな人
















「おぉ!久しぶり~」



・。・゜・。・まだこの世界のいたのかよ



「あーっ お久しぶりっす」

「ドラマ、よかったよ!」



・゜・。・゜・数字も取れないくせにでけぇ面しやがって



「ほんとですか?!ありがとうございますっ」

「また一緒に仕事しような!」



・゜・。・さっさと潰れろよこの餓鬼



「はいっ楽しみにしてます」

「じゃ、またな~」



・゜・。・なんて俺がこいつにペコペコしなきゃいけねぇんだよクソッ



「お疲れ様っす!」




あのプロデューサーは聴こえやすい



「あー…失敗した

…気持ち悪い」



姿を見掛けたら、離れるようにしてたのに…



一瞬で身体がパンパンだよ




大野さん…どこだっけ?



楽屋…?

















つづく