山の日の妄想小説です←
BLの意味が分からない方&不快に感じる方はブラウザバックでお願いします。
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夏休み真っ只中の8月11日、そして今日は全国的に【山の日】
そう、我らがイチくんとジロの日!
嵐の上の部分に鎮座する【山】の日なのです。
え、そういう意味の【山の日】じゃない?
いいのいいの、気にしなーい
瑞樹の書く舞賀家の第一話目はコチラです↓↓
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「何やってんの、ジロ?」
この日、舞賀家のリビングにいるのはイチロウとジロの上2人だけ。
他の3人はサブ引率の元、市民プールへと繰り出していた。
「俺はイヤですよ?!」
「何言ってんの?夏はプール!!」
「シロってばずっとゲームばっかじゃ確かによくないよ?」
インドア系なシロは、アウトドア系なサブとゴロに半ば引きずられるように連れ出された。
未練がましく扉にしがみ付いて、
「イチロウさんとジロさんは?あの2人だって最近、インドアですよね!」
と、未練がましく叫ぶシロに、
「あの2人はオジさんだから」
「そうそう、熱中症とかで倒れられたら大変でしょ?ほら、シロ、行くよ?」
失礼な発言をかましたサブとゴロ。
「「お兄さんな?!」」
声が揃ったイチロウとジロに、
「ずっと俺たちが家にいたら暑苦しいでしょ?2人はゆっくりしててよ」
流し目をしたゴロが涼しげなウインクを投げてから扉を閉め、そのウインクはモロにジロの心臓を直撃。
胸を抑えてポーッとしているジロは、
「いや、むしろお前たちががいた方が兄ちゃんは嬉しいんだけどな」
ポツリと呟く。
ご存知のとおりジロは超絶的にブラコンだ。
「・・・あいつらなりの気遣いなんだろうさ。じゃ、俺は少し昼寝してくるわ」
ヒラヒラと手を振ってリビングを出たイチの背中を視線で追っていたジロは、
「そうは言っても・・・1人じゃ暇だなぁ」
ソファの上でゴロゴロしながら愛読書と言っても過言ではない各種新聞を読み始める。
けれど、それもじきに飽きてしまい、
「・・・そうだ!」
ジロは何かを思いついたみたいに立ち上がると、そのまま自室へと向かった。
そして大量の大きめサイズの本のような物体を両手いっぱいに抱えて、リビングへと戻ってきた。
「はぁ・・・もうマジでこいつら全員まとめて天使だな」
それらを1ページずつ丁寧に捲りながらニヤニヤが止まらないジロ。
イチロウが自室へと引きこもって約2時間後、一眠りして彼がリビングへと戻ってきた時もまだジロはそれらに見入っていた。
その異様な光景にエロ本でも見てるのかと気配を消してジロの背後へと近づいて、
「何やってんの、ジロ?」
そして冒頭のシーンへと戻る。
「うわっ・・・びっくりした」
「・・・アルバムじゃん」
「うん、なんだと思ったの?」
「エロ本」
「エロ本なら部屋でコソッと見るだろ ww」
「確かに ww」
「それに見て・・・イチくん。エロ本なんかより100倍可愛い俺たちの弟!」
「・・・弟とエロ本を比べるってどうなんだよ?」
そう言いつつもソファの背もたれ越し&ジロの肩越しにアルバムを覗き込んだイチロウ。
「うわ・・・懐かしいな」
「ね?サブが生まれた時は嬉しかったなぁ・・・シロとゴロは天使すぎてもう鼻血吹きそうだったし」
発言内容はともかく、とにかく弟たちが可愛くて仕方がないらしいジロを横目でチラ見して、
「悪いな・・・ジロ。ジロには小さい頃からお兄ちゃんの役割させてばっかで」
イチロウが視線を逸らしてそう言った。