頼まれた資料を持って営業部に行くと
そこには恐らく取引先と電話している相葉さんがいた。

手帳に何かメモしてる。
意外とアナログなんだよな。
時折足を組み替えたり。

あ、笑った。笑い声デケェんだよな。
ほら、横の女の子もつられて笑ってんじゃん。

出て行っちゃった…
歩く姿も後ろ姿もきまってんなぁ。
モデルみたい。


やっぱ俺とは住む世界が違う気がすんだよな。

なんであの人、俺なんかと付き合ってんだろ。


さっきまでそんな事全然思わなかったのに。
昨日の夜はあんなに幸せだったのに。


会社での相葉さんを見たら
急に不安を覚えて、そんな自分にまた驚く。

…女々しすぎ。


資料を提出して廊下に出ると
待ち伏せしていたのか相葉さんがいた。


何も言わずニコニコしてるから
なんだろうと近づくと、

相葉さんはわざとらしくキョロキョロして
わざとらしくシーって人差し指を口に当て
俺の胸ポケットに小さなメモを入れた。

さらにわざとらしく
俺の胸をポンポンして帰って行った。


なんだ?


自分のデスクに戻りポケットの紙を開く。

【ニノ♡オレの事見つめ過ぎ♡
愛してる♡今夜も会いたい♡M】

なっ!!??

開いたメモを秒で!折り畳んで慌ててバッグにしまった。
吉高さんに、「どうかしました?」って声を掛けられて動揺し過ぎて「なな、な、な、なんでもない!」なんて答える始末。

スマホにメッセージが届く。

「オフィスラブ風♡」だって。

もう俺この会社辞めたいかもしれない。
心も体も持たねぇわ。