LOVE ROOMS

LOVE ROOMS

とある夏の夜から朝までの数時間で巻き起こる、

男と女、LOVE ROOMでの物語。

Amebaでブログを始めよう!

ようこそ、「LOVE ROOMS」へ。


このblogは、脚本風味、小説未満のフィクションの物語を綴ってあるblogです。



物語は、とある夏の夜から朝にかけて、数時間の間、同じ時間、同じホテルの数部屋の男女が、

繰り広げる物語です。


約30分のごとに一区切りで、5部屋の男女の物語が綴られていきます。

更新時には5部屋分の物語が読めるという具合になってます。


管理人はnina*milk



ともあれ、この「LOVE ROOMS」と言うお話、全部で12話となります。

週に1度の更新で、12週で終了するblogです。

更新曜日は、毎週金曜日の予定です。

短い間ですが、暇つぶしに楽しく読んでくださればこれ幸い。


それでは、稚拙な文章ではありますが「LOVE ROOMS」

とある夏の夜の男女のお話をお楽しみください。



nina*milk



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注意事項*連絡事項


◇ TBは受け付けておりますが、非難及び不適切なTBは削除させて頂きます。


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今日で、「LOVE ROOMS」も最終回となりました。

12週の連載はやっぱりあっという間でした。


連載開始からずっと読んでくれた方も、

途中から読み始めてくれた方も、今日、初めて訪れてくれた方も、

皆さん、ありがとうございました。


今日で、「LOVE ROOMS」は終わるけれど、

私、nina*milkは今後もチビチビとですが色々書いて行きたいなと思っています。

次なる企画も、うっすら立っているので。

いつ、連載が始まるのかは未定ですがその日まで、一時お別れです。


あ、最後に「LOVE ROOMS」

そこそこ楽しんでいただけたでしょうか?(笑)


thank you & see ya!


nina*milk



ROOM1 トモヒロとミチコの場合


12


軽くシャワーを浴びてきたミチコは、そのまま帰り支度を始める。
トモヒロもまた、ミチコに合わせるように帰り支度する。


トモヒロ 「ねぇ、また遊べるよね」


今日で最後だと思っていたトモヒロだが、またミチコと会いたくなった。
ミチコは少しメイクの手を止め、少し考えた後、


ミチコ 「ううん、もうトモヒロとは会わないよ」


そう笑顔と共に答える。


トモヒロ 「どうしてもダメ?」


そう食い下がってみたが、ミチコの笑顔を見たらその決意は変わりそうになかった。


トモヒロ 「ああ~、振られちゃった俺」


思わず情けない声を上げるトモヒロ。
ミチコがクスクスと笑っている。


ミチコ 「トモヒロもそろそろ遊びは終わりにしたら?

遊んでるのって楽だし、楽しいけどさ、遊びすぎてると、

何が本当に大事なのかってわかんなくなっちゃうよ? なーんて私が言っても価値ないね」


ミチコの言葉を聞きながら、トモヒロは小さく溜息をついて曖昧に微笑む。


トモヒロ 「いや、ミチコの言う通りだよ、きっとね」


そう小さな声で、呟いた。




チェックアウトを済ませ、2人はまだ夜が明けきっていないホテルの表へと出る。
外は昨夜とは違い人通りはほとんどないが、相変わらずムッとした熱気が停滞していた。


トモヒロ 「駅まで一緒に行こうか」


ミチコ 「ううん、ここで大丈夫だよ。 トモヒロ、ありがとね。」


すっきりとした面持ちで、ミチコはトモヒロに笑顔を見せた。
トモヒロはそんなミチコの顔を真っ直ぐ見据えることが出来ずに、照れくさそうに俯いたまま答える。


トモヒロ 「俺のほうこそありがとう、楽しかった」


そのトモヒロの言葉を聞いて、ミチコは頷くと、


ミチコ 「じゃあ、帰るね。 元気でね」


ニコリと微笑み、ミチコは下り坂を1人歩いていく。
トモヒロはミチコの後姿をしばらく見つめていた。


ミチコの姿が見えなくなった後、携帯をジーンズのポケットから取り出すと、
トモヒロが言う「遊びの女たち」のデータを一件ずつ消去していった。
でも、ミチコの連絡先だけはなぜか消せないままで。


ROOM3 アユとヒロトの場合


12


ヒロトはふと時計に目を遣る。


ヒロト 「もう4時半か、早いなあ」


アユ 「まだチェックアウトまで時間ありますよ」


ヒロト 「うん、そうなんだけど・・・」


言葉を濁すヒロト。


アユ 「何か用事ですか?あ、実はヒロトさん家庭持ちとか?」


ヒロト 「いや俺は独身、天涯孤独の身だよ」


と、おどけて笑う。


アユ 「だったらチェックアウトまでノンビリお話してたいな、良かったらランチも一緒に食べたい」


アユはすっかりヒロトに懐いてしまった様子で、
無邪気に笑いながら甘えている。


ヒロト 「出来ればそうしたいけど、戻らなくちゃいけない場所があるんだ、

それにアユちゃんも早く家に帰って、お母さんを安心させてやらないとな」


アユ 「戻らなくちゃいけない場所かぁ、お仕事ですか?」


ヒロトは少し困ったような顔で笑いながら、


ヒロト 「・・・うん、まぁ、仕事みたいなもんかな」


アユ 「お仕事だったら仕方ないですね、私も今日はお母さんと話してみようって思います」


そう言うと、2人は帰り支度を始める。
帰り支度と言ってもベッドは使われていないまま綺麗な状態だし、
2人も服を一切脱いでいないから、あっという間ではあるが。



表に出ると、むわっとした熱気が2人を包む。
辺りは随分明るくなっている。


ヒロト 「すっかり朝だな・・・、こんなに楽しく話して朝迎えるなんて久しぶりだよ」


と、伸びをしながら言うと、「あっ」と短く声を出し。


ヒロト 「これ、アユちゃんに」


そう言って、財布からお金を取り出した。


アユ 「あ、お金、いいです。もう必要ないから」


そう言って断ろうとするが、ヒロトはアユの手のひらにお金を握らせる。


ヒロト 「ダメだよ、これは約束だから。 それに援交も今日で最後だからね」


優しく微笑む。


アユ 「分かりました」


そう言ってふと手の中のお金を見ると、10万円以上はあるようだ。


アユ 「ちょ、ちょ、ちょっと、こんなにはもらえないです」


あまりの金額の多さにアユは驚きを隠せず、あわてふためく。


ヒロト 「いいんだ、俺はお金はもうあんまり使う暇ないから」


遠くを眺めながら、小さく呟く。


アユ 「え?どういう意味ですか?」


そう聞くアユにヒロトは何も答えず、アユの手を取ると。


ヒロト 「駅まで送るよ、行こうか」


と、歩き出してしまう。




駅の改札口。


ヒロト 「俺見送るから、先にいきなよ」


ジーンズのポケットに軽く両手を入れてヒロトは笑顔でアユを見つめる。


アユ 「今日はありがとう、ヒロトさんと会えてよかった、また絶対ヒロトさんと出会うように頑張ります」


ヒロトはアユの言葉を聞きながら笑う。


ヒロト 「どう頑張るんだろう?」


アユ 「と、とにかく頑張るの。 今度は胸を張ってヒロトさんに出会いたいから」


すっきりとした笑顔である。


ヒロト 「分かった、楽しみにしてるよ」


アユ 「じゃあ、また」


アユはペコリとお辞儀をすると、小走りに改札を潜って行く。
ヒロトはアユの小さな後姿が見えなくなるまで見送ると、くるりと振り返り歩き出す。


ヒロト 「じゃあベッドに戻りますかね、無断外泊怒られるだろうな」


そう、呟きながら病院への道を歩き出した。




アユは電車に乗り込み、空いた車内で携帯電話を見つめている。

「ヒロトさん」そう携帯に打ち込みながら、
携帯番号を登録しているようだ。


アユ 「また会えるといいな」

ROOM4 ミツルとルリコの場合


12


初めての2人のMAKELOVEは無事に終わった。
ルリコとミツルは固く抱きしめあい、見詰め合ったままベッドの中にいた。


ミツル 「俺はずっとルリちゃんを大事にするから」


ルリコは目にうっすらと涙を浮かべて頷いた。


ミツル 「もう、また泣くんだから。泣き虫ルリちゃん」


そう言いながらルリコの目頭にキスをする。
だがミツルもまた、感極まって目頭がぐっと熱くなってしまう。


ルリコ 「ルリもずっとミッチ君と一緒にいる、大好き」


ミツル 「俺も大好きだよ」


再び重なり合う唇。
何度も口付けをしたせいで、お互いの唇は少し腫れて赤くなっている。


細くて小さなルリコの体を強く抱き寄せるミツル。

筋肉質で色が白いミツルの体に腕を絡ませるルリコ。


口付けと強い抱擁を繰り返すうち、再び2人は愛し合った。

チェックアウトの時間が来るまで、何度も何度も・・・。

ROOM5 マサキとミキオの場合


12



突然のプロポーズに驚き喜びの涙を流したミキオ。
マサキはそんなミキオを優しく強く抱きしめていた。

ミキオは少し落ち着くと、


ミキオ 「ありがとうマサキ、ずっと一緒にいようね」


マサキ 「ああずっと一緒だ」


そう言って、再び2人は口付けを交し合った。


何度目かのMAKELOVEが始まる。

2人はチェックアウトの時間が来るまで何度も、何度もその愛を確かめ合い、
求め合った。



世界中の男と女、男と男、女と女。
それぞれに、それぞれの愛の形がある。


それぞれが、それぞれに迷い、戸惑い、傷つきながらも、
自分だけの大切な愛の形を探し求めている。

それは一種の旅のようだ。
あてどなく続く旅。


自分だけのかけがえのない愛を見つけた者だけが安らぎを得る。
かけがえのない愛だと確信しても尚、また旅に出る者もいる。


答えはない。


ただ、自分の居場所探しのための愛を探す旅。

誰かを傷つけ、自分も傷つきながら、
それでも求めてしまう「愛」と言うもの。


それが一体なんなのかも分からずに、人はまた今日も誰かを愛していくだろう。


そしてMAKELOVE
愛を作っていく。



自分だけの愛の形。

ROOM1 トモヒロとミチコの場合


11


3度目の情事の後、快楽に包まれながらミチコとトモヒロは抱きあったまま、
束の間の睡眠に落ちていた。
目を覚ましたのはトモヒロが先だった、

自分の腕の中に包まれて眠るミチコの顔をじっと見つめながら考えていた。


数ヶ月前、ミチコと出会って何度となくメールでやり取りをし、
デートを何度かしてきた事、ミチコを何度も抱いた事。
そして今日、ミチコも実は自分と同じような感覚でデートをしてきた事を知って、
トモヒロはミチコに対して、今までの遊びの女とは違うような少し特別な感情が渦巻いていた。


それと同時に、今まで自分が恋愛ゲームを操作してきたと思い込んできた女たちもまた、
ミチコのように、実は割り切って自分と遊んできたのかな?と、思うと、
なんだか自分が無性に恥ずかしくも感じた。


『なんだか俺って、ダメじゃん』


トモヒロは心の中小さく呟いた。
ミチコがふと眠りから覚める。


ミチコ 「あ、ごめん。私すごい眠っちゃってた?」


まだ寝ぼけたような声でミチコが言う。


トモヒロ 「ううん大丈夫、俺もさっき目が覚めたところだし」


ミチコ 「そう? あ、今何時?」


トモヒロはベッドサイドのデジタル時計を覗き込む。


トモヒロ 「えっと、もうじき4時半だね、まだ早いから寝てていいよ」


ミチコはトモヒロの腕の中で体を猫のように伸ばす。


ミチコ 「ううん、そろそろ起きて帰り支度するよ」


トモヒロ 「え?早くない?」


ミチコ 「うん、早いけど、早く帰ろうかなって思って」


トモヒロ 「ええ、ゆっくりしようよ、チェックアウトまで一緒にいよう」


トモヒロはミチコの体を抱きしめようとしたが、スルリとその腕をすり抜けて、
ミチコはベッドから抜け出した。


ミチコ 「だーめ、今日はあんまり遅くなるとまずいから、早めに帰るね」


そう言うと、ミチコは1人バスルームへと向かった。
ベッドに残されたトモヒロは、まだミチコの体温が残る布団へと頭を埋めた。

ROOM2 タモツとサエコの場合


11


自分の家族へ対する気持ち。
家族が幸せに暮らすためにと頑張って働いてきたタモツ。
決して、それは間違いではないが、仕事の忙しさによって家族に寂しい思いをさせてきた。
それによって妻は寂しさを紛らせるためか、浮気をするようになった。
その現実から逃れるため、ヤケになったタモツだったが、
ヤケになった自分が逃げ場として選んだSM嬢サエコの言葉によって、

自分にとってやはり本当に大事なものは、
「家族」であり、「妻」の存在だと気付かされた。


サエコ 「ほんの少し、タモツの顔がすっきりしたように見えるよ」


サエコはタモツの顔をまじまじと見つめながら呟く。
タモツは照れくさそうに笑いながら、


タモツ 「そうかもしれません」


一言言った後、


タモツ 「いやぁ、まさかこんな展開になるなんて思いませんでした」


と、笑いながら答える。


タモツ 「俺も馬鹿ですねえ、ヤケ起こしてSMクラブに電話して、

 それなのにプレイはなんにも出来ないうちに根を上げちゃうし」


サエコは「アハハハ」と大きな笑い声を上げる。


タモツ 「挙句にゃサエコさんに相談に乗ってもらっちゃって・・・、でも、本当に助かりました」


タモツは椅子に座ったまま、サエコに頭を下げる。


サエコ 「ヤダッ、やめてよ~。 私はただ話を聞いて、自分が思ってること言いたい放題言っただけだよ」


本当に照れたのか、サエコは頬を赤くした。


タモツ 「俺、今日家に帰ったら家族と一緒に遊園地にでも出かけようって思います」


ふっきれたような顔つきで、タモツはサエコに伝える。
サエコは黙って頷いた。



タモツとサエコは帰り支度して、ホテルをチェックアウトする。
外は相変わらず蒸し暑いが、空はもう明るく朝の訪れを告げていた。


タモツ 「今日はありがとうございました、やっぱりサエコさんを指名してよかったです、俺」


サエコ 「うふふ、ご指名ありがとうございました」


そう、おどけたように言うサエコ。


タモツ 「あの・・・、あ、やっぱりなんでもないです」


「また会ってくれますか?」そう、言いかけたタモツだったが、
その言葉を飲み込んだ。
またサエコに会う、という事はタモツ自身が吐き出したい何かがある、という事にも繋がるからだ。

サエコは、タモツが言い出せなかった言葉を理解したのだろう。


サエコ 「うん、その方がいいよ」


と、優しい笑みを浮かべる。


サエコ 「じゃあ、今日は家族で遊園地、しっかり楽しんできてね。 お疲れ様」


そう言うと、サエコは不意にタモツの頬へ軽くキスをして、悪戯に微笑んだ。
くるりとタモツに背を向けて朝もやの中歩き出す。
タモツは不意のキスに驚いたまま、ぼんやりとサエコの後姿を見送る。
ハッと我に返ると、


タモツ 「ありがとうございました!」


タモツはサエコの後姿に大きな声でお礼を言うと、頭を下げた。
彼女の姿が見えなくなるまで、タモツはずっと「ありがとうございました」と言い続けた。


ROOM3 アユとヒロトの場合


11


ヒロトとアユは再び気軽な雑談に花を咲かせていた。


アユ 「なんかヒロトさんって話しやすくていいかも」


ヒロト 「言ったろ?癒し系だからって」


アユ 「そうだねー、おじさんだけど」


ヒロト 「あ、またおじさんって言う、俺は28歳。まだまだ若いの」


すっかり打ち解けた様子の2人。
穏やかな空気が包む。

アユは急に真面目な顔になると。


アユ 「あのね、ヒロトさんが良かったら、セックスしませんか?援交とかそういうのじゃなくて・・・」


ヒロト 「え?何、急に」


アユ 「ヒロトさんの事いいなって、思えたから」


恥ずかしそうに口にする。
ヒロトもまた恥ずかしそうに笑うと。


ヒロト 「嬉しい申し出だけど、今日はやめておくよ」


アユ 「どうしてですか?」


ヒロト 「言ったでしょ、俺、話し相手がほしかったんだ。 アユちゃんの事、可愛いなあって思うけど、
 今日会ったばかりですぐに抱いたりって、俺、出来ないタイプ」


アユ 「・・・ごめんなさい」


アユは悲しそうな声で謝る。


ヒロト 「あ、ごめん。 女の子から誘われたのに断るなんて失礼だよね。
 でも、アユちゃんはこれからが大事だって思うから」


アユの表情を伺いながら言葉を続ける。


ヒロト 「アユちゃんはアユちゃんの世界で好きな人とちゃんと恋愛したり、生活したりして、
 これからは楽しんで生きて行ってほしいんだ。今まで後ろめたさを引きずって援交とかしてた分ね。
 だから、本当なら俺とアユちゃんが出会うなんて事はなかったはずだって思うから」


アユ 「そうかもしれないけど、でも・・・」


ヒロト 「じゃあ、今日、俺とアユちゃんがバイバイして、それからまたいつか出会うことがあったら、
 その時にまた始めたらいい。 その時がきっと本当に運命ってやつなのかもしれないから」


アユは少し不満げな表情だったが、「分かりました」と答えた。


アユ 「きっとまたヒロトさんと巡り会えるって思います、私」


そう、アユは言うと、ヒロトを真っ直ぐに見つめた。
ヒロトはアユの真っ直ぐな目を見つめ返すことが出来ずに、寂しそうに微笑んだ。
アユともう一度出会える事はないだろうと、確信しながら。