誰の味方やねん。!! | バラのお話

バラのお話

1998年 福島県須賀川市でバラ農園をはじめました。
農家は研究開発型の仕事だと言う信念で
とにかく、毎日を実験しまくっています。
バラの育て方の方法を色々と書いていきます。
もっといい方法があれば、コメントください。
ありがたいです。

育てることは、非常に複雑なので

良かれと思って やったことが仇になる

ということは よくあります。

 

まだ、農薬をまいていた頃

微生物農薬も使いだしていて

虫を餌にするタイプの カビ 製剤 を使っていました。

 

と、同時にそういうときは

なんとなく、うどんこ病や、べと病も出る季節なので

殺菌剤も撒いていました。

 

そら、あきまへんがな。

 

せっかく、カビを撒いているのに

カビを殺す薬を撒いていると なにをしているのか

わかりません。

 

これは、ダイレクトに分かるやつですけれど

よくわからないで

敵を(害虫とか 病気菌とか) を利するときがあります。

 

例えば、殺虫剤を撒いて 益虫まで殺してしまうとか

(てんとう虫 殺してしまって アブラムシが増えるというパターンですね)

 

これも、簡単にわかるやつですけれど

 

殺虫剤を撒いて 害虫を殺しているけれど

実は、その害虫は 違う害虫と領土争いしているので

ある程度、いてもらったほうが

お互いに戦っていて

あまり被害が広がらない場合もあるようです。

(ダニを殺しすぎて スリップスが増えるとか その反対とか)

 

実際、殺虫剤、ダニ剤 を定期的にかけていた頃は

アブラムシや バッタは殆ど見かけませんでしたが

 

オンシツコナジラミ、スリップス、ハダニ、

 

は、いつでも、たくさんいました。

 

そして、農薬かけても死なないくらいになっていました。

 

でも、今は、スリップスにはやはり悩まされています

し、春先 アブラムシにも悩まされるのですが

 

全体の 花のやられる割合は かなり減ったと思います。

もちろん、冬完全剪定 や 夏超暑い温度設定 とか

袋掛け とかいろいろな技術が 出来てきたこともありますが

 

なんとなく

虫同士で、牽制 してくれているように思えます。

 

そう思うと

ずっと、薬を撒いて だれの味方をしていてのだろう

と思います。

 

昔から、虫を殺しすぎるのは

良し悪し、というのを聞いたことはありました。

 

その年、思いっきり 害虫を殺してしまうと

それを食べる 虫や 鳥が 腹を減らして 増えることが

できなくなります。

 

ので、次の年 害虫(人間にとっては)を食ってくれる

虫も、鳥も 減って 害虫爆発が起こります。

 

そういう 複雑系の 振動は

 

一年の中で起こるだけでなくて

何年間周期 でも振動になったりします。

 

それを全部 重ね合わしたものが

その年の虫の出方になるようです。

 

そこまで考えると、人間ではコントロールできそうにないので

自然に任せてみるのも、ひとつの手かな

 

と思います。

 

そのためには、観察が必要となります。

 

ITA