
『毎日楽しく過ごしたい!』
そう思っているのに お子さんから
「死ね」 「殺すぞ」 「ウザい」 「消えろ」 「クソババア」
なんて言葉が出てくると
悲しくなったり 心配になったりしますよね
なんとかやめさせたいと
何回注意しても 全くやめないし
だからと言って 放っておくわけにもいかないし
どうしたらいいの〜
と悩まれている方のために
知っておいていただきたいことを 書いてみました
暴言の理由
子どもの耳には
どこから『暴言』のフレーズが 入ってくるかわかりません。
テレビやSNS
ゲーム
友達や周りの人など
教えなくても
あらゆるところから自然に 耳に入ってくるものです。
それを使わない子もいるけど
使っている子には 大きく2通りの理由があるんですね。
一つ目は 『おもしろがっている』
その言葉を使った時の
周りの反応を楽しんでしまう場合や
フレーズが気に入って
繰り返し使ってしまう場合があります。
ゲームや動画など 楽しんでいる場面で覚えて
使ってしまうこともありますね。
これらの場合
言葉の意味なんて深く考えていないか
よくわかってないのに使っています。
たとえ周りの人が
困ったりイヤな顔をしたりしていても
そこから得られる刺激に
楽しさを感じてしまっているんですね
二つ目は 『イヤな気持ちを伝えている』
思い通りにならない不満やストレス
辛くて苦しい思い
かまったり認めたりしてもらいたい気持ち
それをうまく伝えられなくて
『暴言』で表現しているんです。
「こんなこと、こんな状態、イヤなんだ〜!辛いんだ〜!わかって〜!」と
ちゃんと説明してくれたらいいんだけど
まだまだ言葉が未熟な子にとっては
簡単なことではなく
自分がどうしてそんな気持ちになっているのかすら
よくわかっていない場合もあり
手っ取り早い『暴言』や 『泣く』という行為で
表しているんですよね
これら二つの理由は
はっきりと分かれているのではなく
ちょっとイヤなことを解消するために
おもしろがって暴言を吐く
みたいに混ざっていることもあります。
では、どのように対応したら良いのでしょうか

《対処法》
おもしろがっているなら
①反応したり相手にしたりするのをやめて、刺激しないようにする。
適当に聞き流すと拍子抜けして
だんだん言わなくなるものです。
どうしても注意しなければならないときは
落ち着いた口調と凛とした態度で
「そんなこと言うなら相手にしない」と宣言して
その場を離れましょう。
②他の楽しい経験を増やす。
・普段から良いところをしっかり認める
・やりたいことを存分にやらせる
・自然の中で五感をしっかり満たす
楽しく夢中になれることがあって
心が満たされていれば
「つまらないな」 「退屈だな」
なんて気持ちになることもなく
暴言で人の気を引くこともなくなりますよね
③言葉の意味を教える。
子どもの経験と結びつけて 具体的に教えないと
本当の意味は伝わりません。
だからと言って
『死ぬ』『殺す』なんて
具体的に伝えるのは難しいですよね。
そんな時は
その言葉が与えるイメージを
何かに例えて教えるといいです。
「そんなこと言われると 頭を100回打ったのと同じくらい 心が痛いわ〜」
と辛そうにしてみるとか。
「それって大好きな〇〇(おもちゃ)でずーっと遊べないくらい酷いことなんだよ」
みたいに
子どもが嫌だと感じることに例えてみるとか。
子どもが意味を感じることができる言葉を使うと
心に響きやすくなりますし
『いけない』って感じると
安易に使わなくなっていきます
④本物の体験をさせる。
デジタル機器の普及により
『知識として知っている』ことはたくさんあっても
五感を使った本当の意味での『体験』が 減ってしまった子ども達。
「ぶっ殺すぞ!」なんて
アニメやゲームの受け売りで 安易に言葉にするのは
所詮画面の中のことで
自分は 痛くも痒くも辛くもなんともないから。
五感をしっかり働かせて
身体感覚と現実が結びつく本物の体験を
しっかりさせてあげましょう
画面越しにではなく
・実物を見る
・実際に聞く
・しっかり味わう
・本物の匂いを嗅ぐ
・本当に肌で感じる
リアルな体験をしっかりしている子は
画面の中のことも
リアルに感じ取る力がつきます。

イヤな気持ちを伝えているなら
①気持ちをしっかり受け止める。
「イヤだったんだね」 「辛かったね」
などと共感し受け止めてあげましょう。
まずは暴言で何を伝えようとしているのかを
しっかりキャッチしてあげることが大切
『わかってもらえた』
そう感じると
子どもは落ち着くものです。
落ち着いたら
問題についてしっかり話し合いましょう
②伝え方を教える。
落ち着いてから
「〇〇って言ってくれたらわかるよ」
「そんな時は〇〇って言おうね」
などと教えます。
教えたからといって
すぐに言えるようになるわけではありませんが
何度も繰り返し教えたり
実際に言葉にしてみたりすることで
じわじわと自分の言葉になっていくものです。
普段よく耳に入る言葉ほど
言葉にもしやすいです。
ご家庭で使う言葉も
子どもに使ってほしくない言葉はやめて
使ってほしい言葉を使うようにしましょうね
③他の行為とすり替える。
言葉でうまく伝えられないなら
サインやジェスチャーなど
他の行為で伝えるようにするのも ありです
こんなことがありました。
いつも同じ子に
顔を合わせると暴言を吐く子がいたんですね。
理由を聞くと
「一緒に遊びたいけど遊べないから」
と言うんです。
学校の廊下ですれ違う時など
「遊ぼう」と言って遊ぶわけにもいかないので
すれ違う時には 『ハイタッチ』をすることにしました。
そう決めた途端
暴言は無くなったんですよね
いかがですか
何か一つでも
暴言解消のヒントがありますように