居間に踏み込んだ途端、台風24号が本州に上陸し北上中というニュースがラジオから聞こえてきた。いよいよかと思う一方、「えっ、ラジオ?」と思った。TVはついていない。ラジオの音だけが響いている。一体誰がラジオをつけたのだろう。「はは~ん、犯人はお前だ!」と

はっかの方を向くと、熟睡中。「まさか、にっき?」 滅多に現場を目撃することはないけれど、にっきもオーディオ装置の上を歩いていくことは十分ありうる。肉球の指紋?収集をするわけにも行かず、事件は迷宮入りだ。とにかくはっかかにっきのどちらかがステレオの天井についているラジオのスィッチを踏んで押したのだろう。全くタイムリーなことだった。

 

数日前の写真再録。猫の手がスィッチを押す。

 

TVも付けてみた。カラフルな画像を組み合わせて、気象予報士が詳細に台風の動きを解説している。すると今までTVにあまり反応しなかったにっきが今日は画面の前に陣取ってニュースを見ている。そのうち台の上に飛び乗って、気象予報士の指示棒を追いかけるのははっかと同じ。にっきははっかの入っている箱の方へ行って、中を覗く。どうもはっかは台風には関心なさそうだ。

 

 

「ふーん、たいへんなことです」 / 「その棒かして」

 

 

「はっかちゃん、たいふうくるって」  / 「そ、はこのなかならだいじょうぶ」 

 

このところの相次ぐ自然災害に、防災対策も変化してきたようで、今回は早々と関東地方でも鉄道は軒並み運休が決定している。明日から10月。オフィスも学校も通常の業務や授業を行うことができるのか、それとも台風の余波で通勤・通学ラッシュに大きな影響が出るのか、予断を許さないところだ。(我が家の人間たちも明日が「台風一過」となるのかどうかに関心を寄せざるを得ない。)

 

 

つかまってビョーンと伸びた猫。 /  「ま、あられもない」

 

猫たちは相変わらずいたずらをしては人間に「いけないって言ってるじゃろがー」と小言を言われながら、調理台の上からどかされたり、台風なんてどこ吹く風というクールな表情で振り向いたり、気ままに過ごしている。とかくストレスフルな現代社会で、家に猫がいて猫と触れ合える生活がどれほど心に潤いをもたらすか、こんな嵐の日には特にしみじみ感じないではいられない。