大学の大衆化と国公立志向 | 福井の入試応援ブログ!(二重まる学習塾)

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今からおよそ25~30年前、当時の大学進学率は25%ほどであった。

大学進学希望者は50%ほどいたため、大学生というだけで価値があった時代だ。

 

その後、バブル崩壊を迎え、氷河期、超氷河期と名付けられた就職難の時代が続いた。

大学生も卒業後の就職には苦労したが、それは専門学校卒や高卒の生徒ほどではなかった。

専門学校や高校では、この頃から就職率のデータを示すようになり、生徒獲得の材料にした。

 

 

こうした就職難の時代を経て、その後大学進学率はどんどん向上し、今ではその割合は50%を超えている。

大学進学希望者全てが大学に入学できる、いわゆる大学全入時代となったのだ。

 

こうした大学の大衆化が進むとともに、台頭してきたのが国公立志向だ。

以前と比べ、大学生というだけでは価値はなくなったものの、

大学くらいは出ておかないといけないという考えが広がっていった。

そして、受験者やその保護者の中に、学費が安い国公立志向を持った層が増えていったのだ。

先にも述べたが、今の受験生の親世代で、大学を卒業しているのは25%ほどだ。

もちろん高卒か大卒かで給料の違いはある。

今、大学生の奨学金などの教育費の問題は、高卒の親が自分の子を大学に行かせる際の負担の大きさであるとの指摘もある。

学費の安い国公立を子どもに目指してもらうことは、当然といえば当然なのだ。

 

また、学費以外に国公立志向を強めているものの1つに、日本人の公に対する信頼度が高いことがあげられる。

親方日の丸体質というといい方は古いが、大学は国公立、希望する将来先は公務員、

もしくは医療系をはじめとする国が保証する資格を手にすることを目指す傾向は依然として強い。

 

こうした大学の大衆化の流れに大学自身も飲み込まれ、

専門学校のような就職支援機関になっている大学は珍しいくはなくなった。

有名大学も就職率をPRするようになり、就職試験対策を実施している大学は多い。

社会に出てあまり必要性がない、学習期間が限られるために身につかないからと、

第二外国語を履修する必要がない大学や学部も増えた。

 

 

受験生は偏差値で大学の良しあしを図る傾向があり、日本にある700以上の大学を国公立と私立とに分け、

国立の偏差値平均の方が私立より高いため、国公立は上だとする強引な主張もある。

これも大学の大衆化が引き起こした現象の1つといっていいかもしれない。

 

 

大学の大衆化が進み、大学もホテルやレストランと同じように、ネット上ではランク付けの対象となっている。

しかし、ここで問題にしたいのは、大学の序列などではない。

まして、国公立がいいか私立がいいかといったものでもない。

大学に行くということは、何かを学びに行くという根本を見落としてはいないかということなのである。

大学とはそもそも研究機関であり、中学や高校と比べ生徒の自主性によって学べる内容が左右されるわけだから、

そこで何を学びたいか、という基本に立ち返り、生徒たちには大学を選ぶようにしてもらいたい。