人は通常、親子関係を通じて他人や社会との付き合い方を学びます。
でも、幼い頃の発達段階で親子関係がうまくいっていないと、その学びを、し損ねることがありえます。
し損ねるだけでなく、親に対して怒りを持つことがあります。
ただし、幼い頃は、怒りをストレートに出すと飲食・排泄の手助けを得られずサバイバルが難しい事を学習します。
当初は怒りを表出していたとしても、親からの叱責・躾により、怒りの表出を押し込めることが得策だと感じ、表現しないようにしたり感情を感じないようにして成長することが、ままあります。
ただ、本当に怒りがなかったかというと、抑えた怒りは体の緊張として残っていたり、心の奥深くに、しまわれます。
決して怒りが残ってないわけではありません。
そうやって溜め込まれた怒りや悲しみや両親との関係性のパターンは、成長したのち、親密な関係になった人との付き合いにおいて再現されることがあります。
2つの記事でジョンレノンの記事を書きましたが、
多分ジョンレノンの最初の結婚生活で親の愛を得られなかった心の傷を最初の妻シンシアによって慰めてもらったのでしょう。
(もちろん、オノ・ヨーコとの仲とでも彼は満たされなかった心を癒していつたのでしょう。
個性的という意味で彼の母親とヨーコは共通していたので特に。)
しかし、彼は両親によって愛された経験がないため、最初の子供のジュリアン・レノンの扱い方が全然わかりませんでした。
ポールマッカトニーの方がジョンより、ジュリアンを可愛がる、という状態になりました。
しかも、彼は自分の父親が自分と自分の母親にしたように、最初の妻と子供を捨ててオノ・ヨーコと同棲を始めました(その後、結婚)。
彼は、愛情深い母親のアーキタイプ(原型)を生きているシンシアに、母親像を求めつつも、幼い頃の復讐(もちろん無意識)をしたのかもしれません。
そして、(きっと恨んでいただろう)父親そっくりの行為を自分の子供のジュリアンに対して振る舞い、幼い頃学んだ父親の愛情の示し方を実行したのでしょう。
家庭に恵まれずに愛情深い親になることもありますが、精神世界を沢山学んだであろうジョン・レノンでさえ、親との関係性の傷を癒やしきれていない頃には、そう言った振る舞いをする、ということがあるのです。
ということで親子関係の傷を癒やすことは、とても大切と考えています。
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