緑間バレエスタジオで | ニイナとオジィの戦世

緑間バレエスタジオで


ニイナとオジィの戦世

昨日は台風5号の激しい雨の降る中、


緑間バレエスタジオをお借りして通し稽古を行いました。



ニイナとオジィの戦世


昨日はこの舞台のプリマドンナ、前田奈美甫さんも合流。


天使、はたまた妖精?といった役を演じてくれるのですが、

彼女自身が見た目も存在も妖精そのもの。


やさしくて可憐で美しい~☆



ニイナとオジィの戦世



昨日の稽古はほんとに涙が止まりませんでした。


緑間バレエスタジオにはピアノがあり、そのピアノで川満睦さんがずっと演奏してくれていて


その音霊とでもいうのでしょうか。



沖縄の67年前から続く深い悲しみを包み込むように


時にはえぐり出すように


私たちの胸にも響き渡って



演者たちはまるで戦場にいるかのように目が違っていました。



ニイナとオジィの戦世


沖縄戦。


異常な戦と言っていいでしょう。


日本の中で唯一、中学生が戦争にいかされたのは沖縄県だけです。



通信兵は13歳で戦へ駆り出されました。


14歳からは鉄血勤皇隊に入り、大人の兵隊同様、艦砲射撃の降るなかを


様々な役目を負わされ、戦場で多くのいのちが散っていきました。




ニイナとオジィの戦世



ニイナとオジィの戦世


5月半ば、負けることがわかると、軍は鉄血勤皇隊に命令します。


遺書と遺髪を学校長に提出するように。




一中健児之塔・養秀会館の資料室へ行くと、


ガマの甕の中に入れられていた遺書と遺髪が展示されています。


どんな想いで彼らは遺書を書いたのか…




生きたくても生きられなかった彼らのことを想うと


平和な時代に生まれてきたことに感謝です。


この感謝の輪が広がってゆけば、


それだけで平和は保たれるんじゃないのかなって思います。



6.23はこの平和な時代に生まれてきたことに感謝する


いのちをつないでくれたおじいちゃん・おばあちゃんに感謝する日なのかもしれません。




昨日は稽古の前に


女子学徒隊の生き残りの方々の証言を映画にした「ふじ学徒隊」を観に行きました。



ニイナとオジィの戦世

<昨日、リウボウホールでお会いした積徳高等女学校・ふじ学徒隊の方々>



仲里ハル先生(右)に、私が「ニイナとオジィの戦世」のフライヤーをお渡しすると、


「私は戦争がどれだけ大変だったか、つらい話ばかりしてきたけど、

いま、学んだ。

そうだ、これからは平和な時代に生まれてきたことの素晴らしさを

語ってゆこう」



6月23日の夜の公演に間に合うよう、

平和記念公園から駆けつけてくださるそうです。



今日はパレット市民劇場にて本番同様の通し稽古があります。



毎日戦争を疑似体験している演者のみんな。


日々、深く入ってゆく、その姿に、驚き、感謝し、感動するばかりです。