河端 寛

 ライオンズの会長職は多忙なので海外旅行はあきらめていたが、連休を挟んで34日なら行ける事が判明したので、9/149/17の旅行となった。

 松山から台北への直行便で、約3時間弱の飛行。到着後すぐ高雄へ。台北と高雄を結ぶ西岸345kmの新幹線は、日本の技術援助で2007年に開通した。

 高雄一泊後、東海岸中部の花蓮へ飛行機で1時間、夕食後は原住民アミ族の歌舞ショーを楽しみ、翌朝は特急で台北へ2時間の旅。東海岸太平洋側は、日本と反対でフィリピンプレートに押されて出来た山脈が海と山との距離を狭くして、ほとんど人が住んでない。日本の九州ほどの広さだが南北と東西では環境が大いに異なる。南北は、南半分は熱帯気候で、北半分は亜熱帯である。東海岸は平野が狭く、産業は少ない。西海岸は人口が多い。

 最終日、又台北に帰り市内観光だが、故宮博物院は世界四大博物館のひとつで、ビックリの品々だった。4000年前からの青銅器、陶磁器、書、絵画と玉器、彫刻は恐れ入るばかりであった。

 だが私の印象に残ったのは何といっても忠烈祠(ちゅうれつし)の衛兵の交替式であった。 忠烈祠は日本の靖国神社に相当するが、33万人の戦死者を祀っている。軍の管理で衛兵が直立不動の姿勢で1時間交代で立っている。この衛兵の交替式が人気スポットで、ロボットの様な歩き方で威儀を正し5人一組で行進する様は、英霊に対する報恩と国家の意志と尊厳がにじみ出ている。それに引き替え、日本の姿はどうだろう。靖国参拝は隣国の圧力に屈し、英霊に対し何の栄誉も与えず慰霊もしない。こんな国は他国から攻められても国を守る事は無理だろうとつくづく思った次第です。


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