有給休暇、きちんと使えていますか?~知っておきたい年次有給休暇の基本~
「有給休暇は取りづらい」「忙しくて使えない」という声を耳にすることがあります。しかし、年次有給休暇(有給休暇)は、法律で定められた労働者の大切な権利です。
今回は、有給休暇の基本的なルールについて分かりやすくご紹介します。
年次有給休暇とは?
年次有給休暇とは、一定の条件を満たした労働者が、賃金を受け取りながら仕事を休むことができる制度です。
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)や、心身のリフレッシュを目的として設けられています。
有給休暇はいつからもらえる?
有給休暇は、次の2つの条件を満たすと付与されます。
- 雇い入れの日から6か月継続して勤務していること
- 全労働日の8割以上出勤していること
この条件を満たすと、原則として10日の有給休暇が付与されます。その後は勤続年数に応じて付与日数が増えていきます。
なお、パートタイマーやアルバイトなど、所定労働日数が少ない方にも、勤務日数に応じて比例付与される場合があります。
有給休暇は会社が自由に決められる?
有給休暇は、原則として労働者が希望する日に取得できます。
ただし、その日に休まれることで事業の正常な運営に支障が生じる場合には、会社は「時季変更権」を行使し、別の日への変更をお願いできる場合があります。
一方で、「人手不足だから」「忙しい時期だから」という理由だけで、一方的に取得を認めないことは適切ではありません。
年5日の取得が義務になっています
2019年4月から、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対しては、毎年5日について会社が取得させることが義務となりました。
すでに本人が5日以上取得している場合は対象となりませんが、取得日数が不足している場合は、会社が時季を指定して取得させる必要があります。
この制度は、働く人が確実に休暇を取得できるようにすることを目的としています。
有給休暇を取得しやすい職場づくりを
有給休暇は、心身の健康維持や仕事の生産性向上にもつながる重要な制度です。
取得しやすい職場づくりのためには、
- 業務の属人化を防ぐ
- 業務の見える化を進める
- 計画的に休暇を取得できる環境を整える
- 管理職が率先して休暇を取得する
といった取り組みも効果的です。
まとめ
年次有給休暇は、労働者に認められた重要な権利であり、企業にとっても適切な管理が求められる制度です。
法令を守ることはもちろん、従業員が安心して休暇を取得できる環境を整えることは、人材の定着や働きやすい職場づくりにもつながります。
「有給休暇の管理方法が分からない」「自社の運用が法令に沿っているか確認したい」といったお悩みがありましたら、お気軽に当事務所へご相談ください。企業の実情に合わせた適切な制度運用をサポートいたします。