祖父母や親戚が来た時の東京見物の時ぐらい。
一緒には行くものの、高いところが苦手なので
お土産コーナーで眺めるくらい。
ガラス張りの足元が透けたとこなんて、とんでもない！
高い場所から見る東京の風景は凄かったが、生物が見えるわけでもなく
この頃の私には、大して興味はなかった。
でもおばけ屋敷が好きだったので、ある時「蝋人形館」の
おどろおどろしいポスターに目が留まった。
見たいの？と聞かれたので挑戦。
しかし、これは怖かった！
お化け屋敷と違い、実在の人物や物語の主人公などが
マネキン大で再現され、そこに鎮座している。
それが似てるかどうかもわからなかったが、無表情にならぶ
人形達の展示は、あまりにもリアルで、こちらが見てないところでは
動いてるんじゃないかと憶測させるような恐怖感があった。
大人と手をつなぎ、サッと見終わると、そそくさと退散した。
もう二度と見ない！と思った。
お化けや妖怪の方がまだマシ、愛嬌さえある。
実在した人間たちの方が、よほど怖い。
私にとって、お化け屋敷より怖い「蝋人形館」は、今でもあるんだろうか。
東京タワーは、外から見上げているのがちょうどいい。
１９７６年頃 大本山増上寺？にて にぼし。１０歳