インドネシアの療育視察(1) | 国際協力 一般社団法人こども支援チェルクーNGO CERC Japan

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チェルクは子ども達がもって生まれた力を花開かせるために支援していきます。

 チェルクスタッフのエル・ソラール(HN)です。


 2017年の7月9日から9日間、インドネシアに滞在いたしました。


 バリに2日間、中部ジャワのソロに5日間、ジョグジャカルタに2日間。

 もう2ヶ月程経ちますが、写真を見ながら、何回かに分けて滞在をレポートしたいと思います。

 9日に日本を発ち成田から約7時間のフライト。


 夜の11時に、インドネシアのバリ空港へ到着しました。


 現地には、チェルク代表の松本が、7月から3ヶ月の長期出張滞在中です。


 右も左も分からない私は、松本代表の後をついてゆくのですが、英語すら怪しいので不安がいっぱい。


  日本語・英語・インドネシア語を使い分けながら、ネイティブともしっかりとコミュニケートしている松本代表の姿に、まずはひと安心しました。



  到着翌日(9月10日)、バリ州にあるMentari Fajar PAUD(私立のインクルーシブ教育実践の幼稚園)から、今回の視察ツアーのスタートです。

  Mentari Fajar PAUDに到着すると、ちょうど休み時間らしく、園の中庭は凄い嬌声で、子供たちが駆け回っていました。


 生徒は、5歳位から高校生位まで幅広い年齢(幼稚園と同時に小・中・高校生の施設も併設されている、ということです)。


 ほとんどの子は、暑い中でも(なにしろ赤道近くの国ですから)、キチンと制服を着ています。


 私たちが入って行くと、遠くから様子をうかがう子もいれば、気さくに話しかけてくる子もいます。

 

  かわいいですね。

 


▲Mentari Fajar PAUDの中庭

 

▲Mentari Fajar PAUDの療育ルームの風景

 


 別棟にはいくつも小教室があり、その中のひとつで小グループの療育が行われていました。


 中にはやはり姿勢保持が難しい子もいましたが、集中力が途切れても、とりあえずは着席していて、セッションが終了をクリア。

 

 う~ん、、、。
 


 このあと、私たちはクルマで20分ほど離れた別の教室へ移動。


 下水道が未整備な地域にあり、昔で言う「長屋」風の住居が密集しているエリアです。

 

 

▲東京でも昭和50年代位まで、こんな路地がたくさんありました。

 


 この辺りには、戸籍が宙ぶらりんになっている人たちが住んでいる、とのことです。

 

 でも外観からイメージする程には、貧困という雰囲気ではありませんでした。


 パッと見た範囲では、それぞれの住居にはエアコンや電子レンジなどの電化製品も入っていて、生活自体は快適そうな印象です。
 


  そんな密集地の路地の突き当たりに目指す教室があり、狭い部屋の中でぎっしり入った子供たちへ授業(?)が行われていました。


  私たちが入って行くと、子供たちは別に訝ったりせず、みんな興味深そうな目を向けてきます。


  とにかく元気いっぱいな授業で、非常に活気がありました。

 

 

▲Mentari Fajar PAUD 別教室の授業風景。
 
  帰りの道中、この教室を運営するMentari Fajar PAUDの責任者のお話しを伺いました。

 

 実際に困難さを抱える子を受け入れてゆくときに、しっかりと工夫と意志を持たないと、どんどん健常の子の率が減っていった結果、インクルーシブではなく特別支援教室になってしまう、ということでした。


 (日本でも、同じ話が聞こえてきます)。
 


 インクルーシブ教室を運営してゆくときに、かならず出てくる課題なのでしょうね。。。


(つづく)