東野圭吾氏の文庫が新しく刊行されました。

光文社文庫から。



カッコウの卵は誰のもの (光文社文庫)/光文社
¥680
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【裏表紙】


往年のトップスキーヤー緋田宏昌は、妻の死を機に驚くべきことを知る。


一人娘の風美は彼の実の娘ではなかったのだ。苦悩しつつも愛情を


注いだ彼は、彼をも凌ぐスキーヤーに成長した。


そんな二人の前に才能と遺伝子の関係を研究する科学者が現われる。


彼への協力を拒みつつ、娘の出生の秘密を探ろうとする緋田。


そんな中、風美の退会出場を妨害する脅迫者が現われる―――



【ひとこと】


東野氏の新たな文庫本が発売されています。


スノースポーツをよく題材にされています。今回はジャンプ競技ではありませんが

ノルディックやらアルペンやらクロスカントリーやらそっち方面のスポーツです。

正直違いはわかりませんが、メインではないのでわからなくても読めます。


テーマは、才能と遺伝子の関連性。

氏の得意とする、サスペンスと科学が織り交ざったフィクションです。

ジャンル的には、探偵小説のような形式ではあるのですが。


あらすじのとおり、スキー競技のトップへ上り詰めた父親と

その才能を受け継いでいたと思われた娘の物語です。

遺伝子研究を行っている企業の担当者が、親子の遺伝子を

調べさせて欲しい、と依頼したところからなにやらキナ臭い雰囲気に・・・。


研究拒否の秘密を探ろうとする有能な企業担当者・柚木。

主人公ではありませんが、非常にいい働きをします。

本作の探偵役といっていいでしょう。彼のおかげで物語は進むのですから。


本作の主要登場人物の印象に残ったセリフです。


「才能の遺伝ってのはさ、いわばカッコウの卵みたいなもんだと思う。

本人の知らないうちに、こっそりと潜まされているわけだ。伸吾が人より体力が

あるのは、俺があいつの血にそういうカッコウの卵を置いたからなんだよ。

それを本人がありがたがるかどうかはわからない。」


「でもさ、そのカッコウの卵は俺のものじゃない。伸吾のものだ。

伸吾だけのものだ。ほかの誰のものでもない。」


とまぁこのセリフが本作のタイトルに対応するんでしょう。

謎解きや物語の流れはいつもどおりの流れでした。

最後の最後、例によって全ては明らかになりますが、

どうにも無理やり感がぬぐえない。

最近の文庫はイマイチ感じるものがありません。



オススメ度 ☆☆