卒業 雪月花殺人ゲーム

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東野圭吾氏・「卒業」です。

文庫版で昭和61年初版発行になっています。

かなり古い作品ですね。


卒業 (講談社文庫)/東野 圭吾
¥620
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裏表紙より


「卒業を控えた大学四年の秋、一人の女子大生が死んだ。

親友・相原沙都子は仲間とともに残された日記帳から

真相を探っていく。鍵のかかった下宿先での死は自殺か、

他殺か。

彼女が抱えていた誰にも打ち明けられない秘密とは何

だったのか。そして、第二の事件が起こる。刑事になる前の

加賀恭一郎、初登場作。」



ということで、「卒業」です。

刑事・加賀シリーズの始まりの作品になります。


加賀の大学時代の話。

大学のときの仲間、いつも一緒にいた仲間の一人が

自殺します。

不審な点に気づいた加賀は仲間とともに真相を追う。

そして、第二の殺人が起こります。


本作では加賀はまだ教師になろうか、警察官になろうか

迷っているところ、後の作品でも明らかになる父親との

確執もこの時点で伏線?として記述されています。


殺人ゲーム、とサブタイトルをつけられてはいますが

ゲームといった感覚の殺人ではありません。

ゲームといわれると、犯人が愉快犯的な意味合いに

捕られがちですが、本作では「トリックに凝っている」と

いうような意味あいでしょう。ゲーム性は皆無です。

トリックには細部までこだわっていてすこし真剣に読まないと

理解できませんでした・・・。


ともあれ初期の作品。

抜群に面白いというほどの印象は受けませんが

刑事・加賀シリーズの始点として。


オススメ度 ☆☆☆


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ボトルネック

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米澤穂信・ボトルネックです。


ボトルネック (新潮文庫)/米澤 穂信
¥500
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裏表紙


「亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れて

いたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した

・・・・はずだった。

ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な

思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは見知らぬ「姉」。

もしやここでは、ぼくは「うまれなかった」人間なのか。

世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。

そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。」




ということで、米澤氏のボトルネックでした。

主人公のリョウは、いわゆる並行世界・・・のような

世界へ飛ばされてしまいます。

その世界は、うまれなかった「姉」が存在し

うまれるはずのリョウが存在しない世界でした。

姉、サキと弟、リョウ。この二人が違うことで

家の中はどう変わっているのか。

舞台の金沢にどう影響を与えているのか。

周囲の人の人生は変わっているのか。


そういった部分に焦点を当てた、ミステリテイストを

含みつつもファンタジックな小説です。

主人公は厭世的で鬱全開の痛いキャラ。

サキは、頭のいいオプティミスト。

この差が周囲にどう影響を及ぼしたか。

ラストは、結構残酷だったりします。


徐々に自分の不必要さに気づいていく主人公が

痛々しすぎました。救いが無かった・・・気がします。

導入はファンタジーですが、展開はミステリそのもの。

若い頃に読みたかったという感想です(笑

面白い。



オススメ度 ☆☆☆

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放課後

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昭和60年前後に書かれた、東野圭吾氏のデビュー作

「放課後」です。

本棚整理してたら出てきたのでさらっと再読。


放課後 (講談社文庫)/東野 圭吾
¥600
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裏表紙

「校内の更衣室で生徒指導の教師が生産中毒で

死んでいた。先生を二人だけの旅行に誘う問題児、

頭脳明晰の美少女・剣道部主将、先生をナンパする

アーチェリー部主将-犯人候補は続々登場する。

そして、体育祭の仮装行列で第二の殺人が・・・。」



随分初出は古い作品になります。

東野氏のデビュー作の青春ミステリです。

江戸川乱歩賞受賞作でもあります。



主人公は女子高の数学教師。

最近幾度か命を狙われ、危ないところで助かっている、

そんな状況から物語は始まります。

オーソドックスなトリックでありながら、独特な動機、

複雑な人間関係に巧妙な伏線、とミステリを楽しめる

要素を押さえた本格作品です。

といいつつも、今読めばちょっとわざとらしい伏線が多かったような

気はしますが・・・ね。



オススメ度 ☆☆☆

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