20日に任期切れを迎えるブッシュ米大統領は12日、ホワイトハウスで最後の記者会見を開いた。イラク戦争や大型ハリケーン「カトリーナ」など政権を苦しめた政策での「過ち」を率直に認め、時折沈痛な表情を見せるなど、8年にわたった大統領としての苦悩をにじませた。
大統領は任期中におかした「誤り」としてまずイラクでの大規模戦闘終結時の演説で、「任務完了」と書かれた横断幕について「誤ったメッセージを送った」と悔やんだ。
また「イラクのアブグレイブ刑務所でのテロ拘束者虐待や、(イラクに)大量破壊兵器がなかったことに、ひどく失望した」と言及。「いずれ歴史家がこれらの誤りをさらに深く分析するだろう」と語った。
一方、大統領が指摘した「悪の枢軸」(イラク、イラン、北朝鮮)について「北朝鮮は依然として危険だし、イランもそうだ」とオバマ次期政権が直面する重要な外交課題だと強調。とくに北朝鮮について米朝関係の進展のためにも、北朝鮮が検証枠組みでの米国との合意を履行する必要性を強調した。
大統領は記者団に対し、「ときには気に入らない記事もあったが、互いにプロとしての関係を維持できたことに感謝している」とねぎらった。
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