午前9時13分に岡山駅を出発し、山陰線に乗り入れて3時間4分。

 

新型車両は「乗り物酔いを最大23%改善」とうたい、不快な横揺れ

 

を軽減したという。走行中に車内を歩くと安定感はまだまだ心もと

 

ないが、なるほど席に座っていると揺れはあまり気にならない。

(この記事は前回の続器で4月30日の【山陽新聞】の紹介②です)

 

いざ、縁結びの神として知られる大国主大神(おおくにぬしのおお

 

かみ)が祭られている出雲大社へ。訪れたのは4月14日の日曜日。

 

想像以上に親子連れが多い。「男女間に限らず、あらゆる縁を結ぶ

 

といわれ、さまざまな世代がおまいりされます」。事前取材で伺っ

 

た出雲観光協会の古島尚さんの説明を思い出しました。高松市の自

 

営業赤田洋介も長女さくらちゃん(2)と訪れていた。「自分は商

 

売の好いご縁、娘はたくさん友だちができるよう手を合わせた」と

 

教えてくれました。

 

拝殿にはスロープが備えられている。ベビーカーを押して神前に進

 

み、家族そろって作法の「ニ礼四拍手一礼」。拝殿の奥に国宝の御

 

本殿が見えた。一般公開されていないため正面の八足門で手を合わ

 

せ周囲を回る。ちょうど裏で「かわいい」と大勢がカメラを向けて

 

いたのはウサギの石像。神話「因幡の白兎」にちなみ境内に60以上

 

の石像があると聞いて探して回った。

 

御本殿を離れると神楽殿の大注連縄(しめなわ)が目に入った。長さ

 

13・6㍍、重量5・2㌧で日本最大級という。圧巻だ。車いすで参拝し

 

た兵庫県加古川市の女性(80)は「大半は介助なくお参りできた。パ

 

ワースポットというだけあり心が浄化された洋」と目を細めた。

 

参拝を終え遅めの昼食。島根県観光連盟の子連れ旅に特化したサイト

 

で、「子ども用食器あり」と紹介されていた「そば処 田中屋」に立

 

ち寄った。丸い漆器に入った「割子そば」とゆでた湯ごと盛る「釜揚

 

げそば」。いずれも出雲独特の食べ方といい、強めの風味がたまらない。

 

今回、出雲市駅と出雲大社の間の移動はタクシーを選んだ.私鉄やバス

 

もあるが、子連れには乗り継ぎ時間が短かったり、逆に長すぎたり。公

 

共交通の利用促進には事業者同士の連携も必要だとあらためて感じた。

 

夕方、再びやくものコンパートメントに乗り込んだ。子どもは「電車楽

 

しい」と言いながら、横になって夢の中へ。次はアンパンマントロッコ

 

(岡山―高松、琴平)に乗ってみよう。夕暮れの車窓を楽しみつつ次の

 

鉄道旅に思いをはせました。