厳しい運営を強いられているルーマニア国際放送(Radio Romania International,RRI)の話です。前回の綱渡りRRIは周波数に関する話題でした。まずはその続きです。
1.一時的な周波数変更からの復帰
送信機の故障により、昨年12月24日から別の送信機を使い、周波数を変更していたRRIは今年の1月5日に従来の周波数に復帰しました。
<送信機の故障による英語放送の周波数の変更>
ただ、私の経験では受信状態は臨時に使った7,325 kH の方が良好で、今年1月の受信レポートにはその旨書いておきました。3月下旬、夏スケジュールに変更するまではこの周波数でいくのでしょうが。
<1月初旬のRRI受信メモの一部~1月2日と7日(いずれもUTC)の比較 SINPO-55444はほぼローカル局並み>
2.受信証(QSLカード)の発行
RRIを巡るもうひとつの話題は周波数のひとつ前、第45回に書いた受信証(ベリカード,QSLカード)のことです。
その時には諸状況から受信証発行に一縷の望みを持っていたのですが、結果として昨年は一度も(eQSLを含め)受信証が送付されませんでした。今に至ってもなしのつぶてです。
一方、イタリア語とスペイン語のHPにはそれぞれ「・・・in mancanza di fondi disponibili per una serie cartacea di QSL per il 2024, vi offriremo delle cartoline realizzate per due mostre di eccezione, piccoli regali per esprimere la nostra gratitudine per il fatto che ascoltate e apprezzate le trasmissioni di Radio Romania Internazionale.・・・」、「・・・Como no hemos dispuesto de fondos para imprimir una serie de QSL en 2024, les ofrecemos unas postales realizadas para dos exposiciones excepcionales, como pequeños regalos por escuchar y apreciar los programas de Radio Rumanía Internacional.・・・」というメッセージが昨年12月に掲示されていました。どちらも「2024年のQSLカード作成資金が欠乏しているため、報告に対しては(QSLカードに代えて)特別のポストカードをさしあげる」というものです。「QSLカードは発行しない」という文言は使っていません。
他の言語のHPでは同じ内容のメッセージを見い出せませんでした。
私が聴いている英語放送の「DX Mailbag」という番組の最後には、期間を特定せず「・・・those who sent reception reports will receive a QSL card in the shortest time possible.・・・*」と言っていて、QSLは発行するととれますが、これは従前から予め録音されているアナウンスです。「the shortest time possible」と言っても2週間かもしれないし、1年かもしれないし、あるいはもっと長いかもしれないしと考えれば、現場(放送スタッフ)は諦めているわけではないともとれます。
しかし、放送局の考えとしては、私に届いたメールのように「no longer give out QSLs」が現実なのでしょう。
もしそうなら、放送やHPで「QSLカードの発行を中止する。」と言えばよいと思いますが。
*【2月2日追記】今朝8時(協定世界時では2月1日23時)からの日本向け英語放送の「DX Mailbag」では2通が紹介されただけで、最後にはこの文言がなく、ルーマニア(ブコヴィナ)の音楽で終了しました。担当者はアナウンスされませんでしたが、声からするといつものエウジェン・ナスタ(Eugen Nasta)さんだと思います。この変化は意味がありそうです。
【2月16日追記】今朝の日本向け英語放送では冒頭で担当者(エウジン・ナスタさん)の自己紹介がありましたたが、最後の「QSLカードを送ります」というアナウンスはありませんでした。
【3月3日追記】3月1日(土)の「DX Mailbag」の担当はエウジン・ナスタさんで、最後の「QSLカードを送ります」アナウンスがありました。一体全体どうなっているのやら・・・
いずれにせよ、最近、英語放送のプログラムは少しずつ改変されています。「People and Places」に代わる「Change makers」や全く新設の「The Voices from the Archives」など、新鮮です。
とりわけ私は「The Voices from the Archives」が好きで、サッチモ(ルイ・アームストロング)、クリフ・リチャード、フランキー・アヴァロン、ついでに(笑)マーガレット・サッチャー等々、当時少年だった(笑)私にとっても「アーカイブ」で、古き良き時代を思い出させてくれます。
受信証の有無は置いておき、これからも聴き続けますし、多くの人に勧めたい放送です。
これまでのSWL日記/BCL史はこちらをご覧ください。
地域別インデックスも用意しましたのでご利用ください。
You may come across some interesting QSL cards and/or items HERE.
相互リンク⇒アクティブなごやん