なごやんのBCL史(番外㉟)故郷の春(고향의 봄) | (新)なごやん

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名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
これまでの「なごやん」にログインできなくなったため、こちらで続けます。

 今回は、旧ソ連邦の放送で知った音楽に続く、放送で出会った音楽の話です。

 

 放送局はソウルにあるKBS国際放送です。

<KBS国際放送受信証(中波)>

 

【はじめに】

 レギュラーシリーズでも述べた通り、私はこの趣味に入ったかなり早期から、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)や大韓民国(韓国)の放送をよく聴いていました。とりわけ韓国のKBS国際放送プサン中継局の放送は、中波で、深夜良好な状態で受信できたため、就寝前にかなり頻繁に聴いていました。

 ただし、プサン中継の放送に対して受信報告を出したことはありません。

<KBS国際放送プサン中継放送の記録>

 

 当時、韓国はパク・チョンヒ(朴正煕)大統領の、いわゆる「第三共和国」時代で、それまでよりも反日政策は弱まっていましたが、それでもまだイ・スンマン(李承晩)政権下の反日感情は韓国内の随所にみられたようです。

 そんな状況下で、私はソウルから、あるいはプサンからの放送に耳を傾けていました。

 週末などは、0 時に北陸放送(金沢)のエンディングコーラス「MROの歌」を聴くとダイヤルをKBSプサン局に合わせ、朝鮮語(韓国語)放送を聞き流し、0 時30分からの日本語放送を待ちました。(以前は0時からだったプサンからの放送が、後に0時30分になりました。)

 

 同局では、様々な機会に韓国の音楽を流していましたが、そんな中から特に私の印象に残った3曲をYouTubeを拝借して紹介します。

 

 どれも、日本で比較的よく知られている曲だと思います。

 

【故郷の春(고향의 봄)】

 日本で音楽を学んだホン・ナンパ(洪蘭坡、홍난파)作曲の童謡で、韓国だけでなく北朝鮮でも愛されています。今は日本でもかなり広く知られるようになりました。

 日本の「ふるさと」に似た雰囲気を持っていて、KBSでは頻繁に聴くことができました。

 花や緑に囲まれた故郷の山里での生活を思い出し、懐かしんで歌います。

 朝鮮語を知らない中学生の私でしたが、就寝前に横になってこの曲を聴くと、何故か自然に涙が出てきました。

 歌詞つきのサイトを選びましたので、ハングルを読める方は是非歌ってみてください。

 

 ほのぼの感の漂う曲で、涙腺の緩んでいる"お年頃"の方はハンカチやティッシュペーパーが必要かもしれません。

 

【2021年1月16日追記】

 今日、古いオープンリールテープを再生していたら、KBS国際放送(日本語放送)を部分的に録音したものがあり、当時、この故郷の春がインターバルシグナルとして使われていたことがわかりました。

 完全に記憶から飛んでいました。

 

【鳳仙花(봉숭아,봉선화)】

 この曲にはKBS国際放送の朝鮮語(韓国語)講座で出会いました。

<朝鮮語(韓国語)講座テキストにみる「鳳仙花」>

 

 「韓国併合」の名の下にに1910年から軍国主義日本に植民地支配されていた母国の人々に思いを馳せ、上の故郷の春の作曲者であるホン・ナンパが1920年、「悲哀」という曲を作り、6年後、友人によって、国の人々を秋に散る鳳仙花にたとえ、祖国独立の願いを込めた詩が作られました。

 この曲も韓国だけでなく北朝鮮でも歌われます。

 

 この曲を日本人向けの語学教育に使う。・・・「なかなかやるなぁ」と思ったものです。

 当時のアナウンサーを含む放送関係者の多くは"屈辱的な"日本統治時代を体験し、イ・スンマン(李承晩)政権による反共・反日教育を受けてきているでしょう。そういう時代でした。

 

 日本では加藤登紀子さんによって訳された日本語の歌が歌われることもあります。

 

【黄色いシャツの男(노란샤쓰 입은 사나이)】

 1960年代のヒットソングで、頻繁に放送されました。

 K-POPの走りと言えるかもしれません。

 私自身はこのジャンルに疎いですし、正直、特に好きな曲というわけでもありません。

 

 ちょっとイケメンな男を歌った、毒にも薬にもならないような曲ですが、軽快なリズムでしっかり頭に焼き付いています。

 

 またいつか、他局で出会った音楽についても書く予定です。関心のある方はお待ちください。

 

これまでのBCL史はこちらをご覧ください。

 

地域別インデックスも用意しましたのでご利用ください。

 

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