今日はページめくりについて書きます。
読者の皆さんは、本を読む際にページめくりなんかどうでもいいと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
1分間に700字ぐらいの速さで読んでいて、めくるのに1秒や2秒かかったって大した影響はないと思いますよね。
ところが1分間に1万字以上の速さで読むとなると、これが大問題になってきます。
ページをめくった直後が1番スピードが落ちるのです。
同時に読んで行く意識も途切れます。
そして腕や肩が疲れます。
これは速くなればなるほど障害を感じるものです。
例えて言うなら、自動車で速度を出して調子が出てきたところで赤信号で止められてしまい、また徐々に速度を出したところで赤信号で止められてしまうという感じです。
本当は高速道路のように、信号がない道路で加速して行きたい欲求があるのに、それが解消できない感じになります。
出来ることなら、丁度読み終わりそうなところで他の人が紙を揺らさずにめくってくれたらどんなに楽だろうと思えてきます。
この速読を開発した元ソウル大学のパク・ファーヨップ教授は、当然のことながらページめくりの問題に行き当たり、フォームを考案しています。
そして、それを当教室の佐々木豊文理事長に伝えています。
当教室ホームページの右側に本のページをめくっている動画が流れていますが、これはパク教授から習った動作をさらに発展させたものです。
1秒間に数枚めくるという速さであるにもかかわらず、紙が揺れることなく精密機械のように1枚1枚めくれていることに注目してください。
この速さで文字を読んで行くことは更に信じられないかもしれませんが、手で文字を隠していたり、紙の角度が急すぎて見えないとか、紙が揺れて文字に焦点が合わないとか、肩や指先に余計な力が入っているようなページめくりではない、ということを理解してください。
このめくりの条件が守れて、初めて頭をクールに保ったまま本の内容が巻物のように繋がって入ってくるようになります。
ですから、ページめくりが力みなくきれいに出来ているかどうかも、本物の速読か否かを判断する材料になります。