もう十年以上、前の話であるが、
ある年輩の経営コンサルタントから、こんな話を、
聞かされたことがある。
どういう経緯で、そのような話になったのかは忘れたが、
私が大学院 ( 修士課程 ) を出ていると言う話になった時、
「 修士課程までなら、まぁいい、
でも博士課程まで出てる奴は、企業では使えん 」
と、その年輩の経営コンサルタントは、
吐き捨てるように言い放った…。
こういう話は─、
その経営コンサルタントのみならず、
それ以外の場面でも、ちらほら耳にした記憶がある。
その理由は総じて─、
「 博士課程まで行った人間は、
あまりに専門的になり過ぎて、柔軟性がない 」
からだそうだ。
それを聞いた、当時の、
私の印象を率直に述べるならば、
大いに違和感を感じた、
というのが正直なところである。
私も修士課程まで進んだ関係上、
博士課程の者たちとも、接触はしてきた。
その私の目に映った彼らの印象を述べるならば、
確かに─、
専門性に特化した者たちではあるものの、
彼らが、そこに到るまでに培って来た土台は、
決して、専門に特化したものなどではない。
確かに─、
プライドも高く、自分たちは優秀だと思い込んでいる、
一癖も二癖もある連中であることには違いない。
場合によっては、( いや多くの場合… )
指導教授よりも、自分の方が優秀だとてさえ、
考えいるだろう。( もちろん、大人の対応も心得てはいる。)
それを─、
若さゆえの思い上がりと見る向きもあるかも知れないが、
こと─、
彼らに関して言えば、
あながち、勘違いとは言えないのも事実である。
実際─、
指導教授などと言うと聞こえは良いが…、
( 次回へつづく... )
『「 博士課程出身者は企業では使えない 」(!?) 確かに、お前たちでは使えない!』