優秀な探偵と、そうでない探偵との分かれ目は、
二番目の質問である。
二番目の質問は最初の質問と大筋では同じだ。
しかし、異なる答えを引き出すだけの違いが、
なくてはいけない。
『 ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話 』
( ダニエル・ウォレス ) より
私が、かつて新卒で入社した、
ソフトウェア会社にいた時の話である。
私が配属になった開発部門に、
社内でも一目置かれる優秀な先輩エンジニアがいた。
その先輩は、営業部からも総じて評判で、
ある時─、
一人の営業マンが、その先輩のことを、
次のように述べて称賛していた。
「 彼は何か質問しても「 ちょっと調べてみます 」
ってのが、ないんだよ… 」
私は─、
この話を聞いて、あっけにとられてしまった。
( 次回へつづく... )
『「 聞いたことがある 」─ 博学無能!』