前回の記事は、こちら─、
『「 マッドマックス 」はボイラーの火のごとく… 』
※ネタバレ注意!
ここから先は、作品のストーリーに関する、
内容にも触れています。
お読みになる場合は、そのことを踏まえた上で、
自己責任にて、閲覧を願い致します。
さて─、
DVD 開始から 15 分後の、第一印象はと言うと、
やはり、予想通りと言うべきか…、
けたたましく、
暑苦しく、
汗臭く、
砂埃がたち、
まさしく退廃と呼ぶべき、
錯乱した世界へと迷い込んでしまった、
といったところであろうか。
当然─、
そこには、夜、いつの間にかダイニングの、
絨毯の上で寝つぶれてしまった子供たちを、
そっとベビーベッドへと運び、
カーテンを閉める…、
そんな光景が、
入り込む余地は一切ない。
もっとも─、
車両 ( トミカ ) が横転し、乗り捨てられ、
壁の一部が崩壊した建造物 ( レゴのおうち ) が、
あちこちに点在する光景は、
現在の、我が家の食卓の床も、
大して変わりはないのだが。
いや─、
退廃などと言うと聞こえは良いが、
人語を解し、衣服を纏い、
罪悪感から亡霊を生み出すだけの、
複雑な精神構造も、
依然、持ち合わせてはいるものの、
一匹のボスを中心に、
群れを成し、メスを束ね、
周辺の生物を捕食しながら棲息する姿は、
もはや、野生動物のそれに近い。
都市や街を築き、戸籍や社会保障番号を、
整備していくことが、
進歩、発展であるとするならば、
これは─、
単に、退化、後退した、
世界と呼ぶべきかも知れない。
そこでは─、
女性たちは、もはや "ボス猿" の子を受胎するだけの、
"繁殖器" としての存在でしかなかった。
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( 次回へつづく... )
『『 マッドマックス 』に見る、我々が、ついはまる落とし穴 』