前回の記事は、こちら─、
『 営業の現場叩き上げから起業した、ある経営者の建前に隠された本音とは!? 』
私も、初めのうちこそ、
真面目に耳を傾けていたが、
それなりの歳月を経て、
責任あるポストにも就き、
また─、
会社の業績悪化という諸事情も加わって、
ことあるごとに、その社長とは、
口論するようになっていった。
社長と口論するなど、そこだけを聞くと、
なんと生意気な奴かと思われるかも知れないが、
これは─、
当時、私だけに限ったことではなかった。
一万人もの社員がいて、
社長と顔を合わすは、年に数回程度、
といった大手企業ならともかく、
社長とは常に、仕事上、
接触のある距離にいたこと、
さらには─、
上司 ( その社長 ) と部下 ( 私 ) という関係で、
ありながら、
専門スキルにおいては、
上司が部下の足元にも及ばないという構図。
そして─、
ことあるごとに繰り返される、
社長からの一方的な技術批判。
これで─、
軋轢も生まず、部下が上司を慕い、
一つの目的に向かって一丸となって取り組んで行く、
組織やチームが、
本気で出来上がると考えていたのだとしたら、
それこそ─、
おめでたいにも程があるというものだ。
業績の悪化した会社の経営者が、
急速に求心力を失っていくということは、
世間でも、よくあることである。
結局、その後も会社の業績は悪化し続け、
私も三十歳を境に、
初めて就職した会社を去ることになる。
晴れて新社会人になった時には、
このような形で、会社を退職することになろうとは、
夢にも思ってはいなかったが…、
( 次回へつづく... )
『 会社を辞めれば軋轢を生んだ上司ともおさらば?とんでもない!"そいつ" は次の会社にもいる 』