ピアノのレッスンで教師と生徒の立場が完全に逆転した、ある出来事とは? | サラリーマンの副業+在宅×必要悪ソフト

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人様から、お金を貰って提供できるだけの何かを形にするためには、最低でも10年は必要。確固とした専門スキルを持たぬ者が「大事なのはお客様」などと主張するのは持たざる者の言いわけ。それを、いかにして成すかを理解せぬ者が、何をするかだけを決めるのは間違いのもと。

前回の記事は、こちら─、
『 下北沢を "演劇の街" にした男の、人生の回り道 』



同じく俳優の、故 林隆三氏は、
ピアノの腕前もプロ級で、



生前─、



「 俳優だからこそ弾けるピアノがある 」



と述べておられた。



であるならば─、



私の本職は、ソフトウェアのエンジニアだが、
エンジニアだからこそ出来る音楽もあるだろう。



そう言えば─、



私が、かつてピアノのレッスンを受けていた時のこと。



どういう話の流れからか、
私がソフト開発の仕事をしていると話すと、



先生が急に興味を示して、私にあれこれと尋ねてこられた。



聞くところによれば、先生も最近、
パソコンで楽曲データの制作を始められたそうなのだが、



先生は、どちらかと言うと、
ピアノ一筋で生きて来られたアナログ人間で、



パソコンのことは、分からないことだらけだと言う。



そこで私が気軽に、質問にこたえて差し上げると、



知識の泉を得たりと言わんばかりに、
質問攻めにあってしまった。



我々、専門のエンジニアからすれば、
知っていて当然の初級レベルの知識が、



専門外の人間からすれば、
貴重な情報であるということは、よくあることだ。



そして─、



100冊の解説書を読んでも、
分からなかったことが、



一人の詳しい人に聞くと、



30秒で解決してしまった、
ということも、またよくあることである。



教師と生徒の立場は、完全に逆転していた。



そして─、



自分が持つ知識が、誰かの悩みを、
たちどころに解決していくという体験は、



自分が価値ある存在であることを気付かせてくれる、
大変、心地よい機会でもある。



( 次回へつづく... )
『 藤子不二雄が手塚治虫を超えるためにとった戦略も、やはりコレだった!』