「 amazarashi は負け組の歌だって親父に言われた 」
という手紙をもらいました。
わいは、そのとき、なんか敵が見つかったという気がして。
これからも、そういうもんに抗う歌をやっていきたいです。
負け組なんて、言わせないから。世界への復讐のつもりだった。
『 性善説の後始末を押しつけられて 』( amazarashi インタビューより )
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何で読んだのかは定かではないが、
学生の頃に手にした書籍の一冊に次のような言葉があった。
経済的なことは一旦、脇へ置いておくように。
単に報酬目当ての仕事は決してしてはならない。
金銭上の利益は、自分の持てる力を人のためになることに使えば、
結果として必ず得られるものだ。
当時の私は、なるほどと感心し、その言葉はその後も、
私の頭の中に留まり続ける言葉の一つとなった。
やがて大学を卒業し、かねてより憧れであった、
ソフトウェア業界で、エンジニアとしての職を得た私は、
世に言う─、
「 理想と現実のギャップ 」
などといったものにも、特に直面することもなく、
大好きなプログラミングができて、
お金が貰えるなんて、こんな幸せなことがあるだろうか?
そんな気持ちで過ごす日々が流れて行った。
"人の役に立つことをしていれば、
経済面のことは、後から自然とついてくる"
まさしくこの頃は、そんな毎日だったように思う。
しかし─、
何事も永遠に続くことなど有り得ない。
やがて会社の業績に陰りが見え始め、
同僚の中にも、会社を去る者がちらほら現れ始めた。
( 次回へつづく... )
『 技術の研鑽に励む技術者に難癖をつける者たち ~ それに対する技術者からの反論 』