私はこれまで、ソフトエンジニアとしての、
キャリアを活かして、
自らソフトウェアを開発し、
ネット上でダウンロード販売するという、
ネットビジネスに取り組んできた。
しかし─、
過去、私が取り組んだ商品の中には、
「 失敗 」
と結論づけざるを得ないものも、当然、存在する。
現状、私が商品開発に取り組むに当たって、
発生するコストと言うのは、
せいぜい、私自身の労働力程度のもので、
それによる金銭的損失は事実上、皆無ではあるのだが、
とは言え─、
失敗したことによる精神的ダメージと、
それにかけた時間が浪費されたことは事実だ。
もし─、
開発に着手したあの日、
結局、失敗に終わることになる、その商品よりも、
別の商品の開発を優先させていれば…、
後に振り返った時、
そう考えなかった言えば、ウソになる。
しかし─、
もし開発に着手したあの日、
何らかの事情により、
先に別の商品の開発に取り組むことになっていたとしても、
やはり─、
当初の、失敗した方の商品について、
思いあぐねる自分がいたであろうことは、
想像に難くないのだ。
であるならば─、
失敗だったことを、先に確認できたこともまた、
"前進" だったのだと言えなくもない。
以下に、この問いに対する一つの回答とおぼしき、
メッセージを見つけたので、ここに併記しておく。
今、何を、どうやってすればいいかって?
まず興味の持てるプロジェクトを選ぶことだ。
ある分量の資料を研究するとか、何かを作ってみるとか、
何かの問題の答えを見つけてみるとか。
ひと月以内で終わらせられるようなプロジェクトがいい。
そして、ちゃんと終わらせられる手段があるようなものにする。
少しは頑張らなくちゃならないようなものがいいけれど、
ほんとうに少しだけでいい。
特に最初はね。もし二つのプロジェクトのどっちを選ぶか迷ったら、
面白そうな方を選ぼう。
失敗したら、もう一方を始めればいいんだ。
これを繰り返す。そうすると次第に、ちょうど内燃機関みたいに、
このプロセスが自分で走り出すようになる。
一つのプロジェクトが次の プロジェクトを生み出すようになるんだ。
( そうなるまでには何年もかかるけれどね。)
「 知っておきたかったこと 」( ポール・グレアム ) より