前回の記事は、こちら─、
『 50代の女性はファックスで十分!? 』
最初、その話を聞いた時は、
「 なるほど 」
と感心したのだが…、
しかし─、
その後も、この話は、妙な違和感を伴って、
私の中に居座り続けることになる。
果たして─、
その50代の女性達は、
本当に WEB を敬遠していたのだろうか?
その営業マンの弁によれば、
彼らが提案した、ファックスによる受発注システムは、
「 大変、喜ばれた 」
とのことだそうだが、その話を聞く限りでは、
実際に、WEB とファックスの両方のシステムを試作して、
比較テストを行ったわけではない。
通常、そのようなコストのかかる、
やり方をする会社は皆無だろう。
しかし─、
本当に WEB によるシステムは、
50代の女性社員達にとって、
使い勝手の面で、
ファックスに劣るシステムだったのだろうか?
もちろん─、
常に最新のものを取り入れていくことが、
良い結果をもたらすとは限らない。
しかし─、
仮に、それがファックスに比べて、
多少、"面倒" なシステムだったとしても、
世の中の時流という点では、
「 うちでは、そんなものは使えません 」
というのが、いつまでも通用するわけではないのも、
また事実である。
それに─、
この機会に WEB によるシステムを、
導入し、ネットに触れる機会を得たことで、
その後、ブログやツイッターなどにも、
取り組むきっかけとなり、
そこで、広がっていった会社と顧客との、
繋がりが、あった可能性もある。
そういった後々のことも含めて、
どれだけベストな提案ができるかということも、
営業、ひいては、専門業者のレベルが、
問われるところではあるだろう。
果たして─、
WEB による受発注システムは、
その営業マンが主張したように技術者の固定概念なのか?
それとも─、
「 それは、技術者の固定概念だ 」
と主張する営業マンの固定概念なのか?
大局的な観点から言って、
本当にファックスによる提案が、
その和菓子店にとって、
ベターな提案だったと言えるのか?
もちろん─、
その、お客様が、
「 うちはファックスによる受発注システムの方がいい 」
とおっしゃるのなら、
それ以上、とやかく言う筋合いはない。
その和菓子店が、その後もファックスによる、
受発注システムを使い続けているかどうかは、知る由もない。