前回の記事は、こちら─、
『 社内の「 応援団 」に気を付けよ!奴らは声はデカいが、何もせぬ者たちだ 』
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この記事には、ネタバレ、及び、
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批判的な内容も含まれています。
お読みになる場合は、あくまでも当ブログ運営者の、
個人的見解であるということを、ご理解の上、
自己責任で、お読み下さい。
レビューを書くつもりが、
私の体験談が大半を占める結果になってしまったが、
まぁようするに、ここで述べたような私の体験と、
重なる部分が多分にあったのだ言えば、
本書の内容も、おおよそは、
ご想像いただけるのではないだろうか。
実際、本書に描かれている、大二郎のような職人が、
世の中には存在するのかも知れない。
しかし─、
実在のモデルがあるにせよ、
ここでの描かれ方というのは、
あくまでも、マーケティングを専門としてきた人間の、
フィルタを通して見た、ものの見え方であり、
実像からはズレがある可能性は、
指摘しておかねばなるまい。
本書は─、
ラーメン屋「 大力屋 」の一人娘で、大学に通う春香が、
たまたま講師としてやってきた経営コンサルタント、
澤村と出会うところから始まる。
そこで─、
澤村は春香に頼み込まれて仕方なく(!)、
売り上げ不振にあえぐ「 大力屋 」の経営立て直しに、
関わっていく。
そして─、
25年にも渡る日々の積み重ねの中で、
職人技を身に付けてきた頑固おやじ、大二郎を一蹴し、
周囲からの尊敬を一身に集め、
おまけにタイトルにもある、ラーメン屋の看板娘、
春香からの好意まで得るというオマケ付き…。
ここまでくると─、
いまだ、世間からも "胡散臭いもの" という、
レッテルを、ぬぐい去れずにいる経営コンサルタントの、
妄想小説 (!?)
といった様相を呈してくる。
しかし─、
何度も述べてきたように、
まずは、人様からお金を貰って提供できるだけの商品を、
形にできる確固とした土台があることが大前提であり、
それは─、
料理にせよ、
スタイリストせよ、
ソフトウェア開発にせよ、
一朝一夕で築けるものではない。
そのような土台を持たぬ者が─、
いくら小説の中で、経営コンサルタントや、
マーケティング関係者をスター化し、
高度なスキルを持った職人を上から目線で、
扱ってみたところで、
所詮は "持たざる者" の妄想でしかない。
妄想は脳にとって最高のオヤツだ。
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