私も、もうかれこれ、
十年以上に渡り、
ソフトウェア開発の世界に、
身を置いてきたが…、
やはり─、
世の中には、依然として、
コンピュータや IT に対して、
批判的な人間がいる。
彼らの主張は、たいてい次のようなものだ。
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コンピュータが、
何でもやってくれるから…、
ネットで検索すれば、
簡単に答えが得られるから…、
だから─、
最近の人間は、考えることをしない。
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人によっては─、
コンピュータなんぞを持ちだすこと自体が、
浅はかな行為である!
と、言わんばかりの論調である。
しかし─、
コンピュータに関わってきた人間の一人として、
一言、反論させてもらうなら…、
コンピュータとて、それはそれで、
大学や大学院においても、
専門の学部や専攻があり、
学会があり、
世界中に、この分野に取り組む、
専門家や研究者が大勢いる、
高度な学術分野でもある。
また─、
今、この瞬間にも、
世の中で、何らかのシステムが、
目に見える形で、
( または、目に見えないところででも、)
稼働しているということは、
それらのシステムを一から設計し、構築し、
運用管理している人間がいるからであり、
決して─、
勝手に何かを、
やってくれているわけではない。
こういったコンピュータシステムを、
正しく理解し、
まっとうに、扱いこなそうと思うのなら、
十年程度の "修行" では、
まったくもって、不十分だろう。
それは─、
高度な思考力や、問題解決能力、
創造性やアイデア、等が要求される、
高度な知的作業なのだ。
従って─、
コンピュータを用いることで、
考えることが増えたとしても、
減ることなど有り得ない。
コンピュータとは─、
決して、人間が手を抜いて、
ズボラするための道具ではないのだ。
( 次回へつづく... )
『 ネットで簡単に答えが得られるって?そんなわけないだろ!』