かつての業界の雄たちは、気が付けば「 外箱 」だけを作っていた。 | サラリーマンの副業+在宅×必要悪ソフト

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人様から、お金を貰って提供できるだけの何かを形にするためには、最低でも10年は必要。確固とした専門スキルを持たぬ者が「大事なのはお客様」などと主張するのは持たざる者の言いわけ。それを、いかにして成すかを理解せぬ者が、何をするかだけを決めるのは間違いのもと。

前回の記事は、こちら─、
『 顧客目線で考えること vs 顧客目線でも考えること 』



そして─、



有用な技術というのは、文字通り、
「 有用である 」という意味であり、



技術のことを知らない素人にも、
「 理解できる 」という意味ではない。



むしろ─、



本当に有用な技術というものは、
往々にして、縁の下で人知れず動いているものだ。



それを─、



顧客にどうアピールするかは、販売戦略上の問題である。



顧客の視点を重視することは、
技術に無知でいることを正当化する手段ではない。



技術や物作りに対する無知を棚に上げ、



営業関係者にとって理解できない話は、すべて、
顧客目線から外れている…、



といった主張が、社内でもっともらしく捉えられる、
昨今の風潮は、



個々の企業のみならず、業界全体をも、
衰退させる危険性をはらんでいる。



何度も言うにように、技術の遅れは、

数年で、その差を埋められるものではないからだ。



また─、



その技術の優位性を維持して行くためには、



常に新たな技術についても、
研究し続けて行くことが必要になってくる。



そこで、息切れして立ち止まっていては…、



持つ者はさらに持ち、持たざる者は、さらに、
手持ちの "カード" を失っていく。



その後、コンピュータ業界は、
ある者は OS を握り、ある者は CPU を押さえ、



気が付けば、かつての業界の雄たちは、
「 外箱 」だけを作っている。



その上司とは、その後、私も経験を重ねるに従い、
幾度となく、議論を交わすようになった。



しかし─、



会社の諸々の事情もあり、その後、私は、
7 年間勤めた、その会社を去ることになる。



その時点で、その上司とも袂を分かったため、
その後の詳細は知らない。



その上司とは、もちろん軋轢も生みはしたが、
色々な意味で鍛えられもした。



息災であることを願っている。



またいつか、対峙できる日のためにも…。