前回の記事は、こちら─、
『 専門家でも知らないこと?そんなの山ほどあります。』
しかし─、
実際に、商品として、
物を形にするに当たっては、
クリアしなければならない技術的課題が、
目の前に立ちはだかっていることは、
往々にしてあることであり、
そのハードルが高い場合には、
段階を踏んでバージョンアップを経ながら、
乗り越えていく必要がある。
従って─、
理想を 100 点と考えた時、
現段階で実現できるレベルは 45 点…、
といったことは、よくあることだ。
でも─、
それは決して、ニーズ無視しているわけでもなければ、
開発側の都合であるわけでもない。
技術者に、やる気がないわけでもなければ、
発想が後ろ向きというわけでもない。
ましてや─、
技術が劣っているわけでも、
もちろんない。
一夜にして 100 点満点のものを、
築き上げてきた者などいないのだから。
だから─、
たとえ最初の段階が、
45 点のレベルでしかなかったとしても、
まずは─、
45 点の物を確実に形にし、
それを─、
60 点にして 70 点にして行くのが、
物作りである。
そこに─、
「 ニーズが大事である。」
などと主張する者が現れて、
周囲で大声を張り上げたところで、
翌日には 90 点のものが出来た、
ためしはない。
だから─、
"途中段階" のものを見て、
そこで見えた "視界" の範囲だけでもって、
勝手な評価や判断をするというのは "全体像" が見えていない者の、
浅はかな視点だと言わざるを得ない。
あなたが属する組織やチームにおいて、あなただけがズバ抜けて、
抜きん出ている、などと言うことは、そうあることではない。
あなたが気付く程度のことは、
周囲の者たちも、気付いている。
( 次回へつづく... )
『 卵 ( お客様 ) が先か?鶏 ( 技術力 ) が先か? 』